
安藤勝己氏「予言」ピタリ!? 「完成度でコントレイルの後塵を拝してきたけど……」有馬記念(G1)11番人気サラキア2着激走に「あの馬」の大進化の期待高まる
27日、中山競馬場で行われた総決算・有馬記念(G1)は、1番人気のクロノジェネシス(牝4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が優勝。ファン投票1位を獲得した名牝がグランプリ連覇を達成し、女王アーモンドアイが去った新時代の幕開けを高らかに宣言した。
5着同着だったラッキーライラックとワールドプレミアを含め、1~5番人気馬がすべて掲示板に載った順当な結果。力のある馬たちが全力を出し切った、グランプリに相応しいレースだった。
しかし、そんな中で三連単5万馬券の立役者となったのが、11番人気の低評価を跳ね返して2着したサラキア(牝5歳、栗東・池添学厩舎)だ。
まるで同じ勝負服の女王アーモンドアイを彷彿とさせるような、強烈な切れ味だった。
「勝ち馬を見て、しっかり脚を溜められました。2周目でペースが上がったけど、位置を上げると、しまいが甘くなると思って我慢しました。最後は頑張って脚を使ってくれました」
レース後、松山弘平騎手がそう語った通り、最後の直線で大外に持ち出されたサラキアは、そこから末脚を爆発させる。上がり3ハロン2位に0.8秒差をつける“鬼脚”で、勝ったクロノジェネシスにクビ差まで迫った姿には多くのファンが驚いたに違いない。
「1000m通過は、ハイペースだった昨年の58.5秒とは打って変わっての62.2秒。この日、同舞台で3歳馬のディアスティマが逃げ切ったグッドラックハンデキャップ(2勝クラス)が62.7秒だったことを考慮しても、超スローペースといえるでしょう。
実際に上位馬は、勝ったクロノジェネシスや、2番手から競馬したフィエールマンらを始め、大半が4コーナーで中団より前にいた馬。そんな追い込み馬にとって絶望的な流れの中でこの末脚ですからね。松山騎手が上手く乗ったとはいえ、今の充実ぶりを物語る驚きの切れ味でした」(競馬記者)
記者が語った通り、今のサラキアはとにかく充実ぶりが著しいようだ。2018年1月にマイル戦で初勝利を飾ったサラキアは、高い素質を見込まれながらもクラシックの壁に跳ね返された存在だった。
3歳秋にはローズS(G2)で2着に入り、アーモンドアイが勝った秋華賞(G1)でも4着。同世代相手に爪痕を残すことができたが、古馬と重賞戦線を戦った翌年は未勝利に終わっている。
そんな遅咲きに転機が訪れたのが、北村友一騎手と再コンビを結成した今年の秋だった。1800mの府中牝馬S(G2)で重賞初勝利を飾ると、キャリア最長の距離となった2200mのエリザベス女王杯(G1)でもラッキーライラックとクビ差の2着。
そして、今回さらに距離を2500mに延長した有馬記念でも、持ち前の末脚を発揮することができた。
「残念ながらサラキアは、クラブの規定により来春での引退が決まっています。少しもったいない気もしますが、そうなってくると弟のサリオスの成長が楽しみになってきますね。
2歳時に朝日杯フューチュリティS(G1)を勝つなど、早くから活躍しているサリオスですが、陣営は常々『まだまだ成長する』と話しています。姉はディープインパクト産駒ですが、弟はさらに成長力がありそうなハーツクライ産駒。来年から古馬になりますが、さらに大きな仕事をするかもしれません」(競馬記者)
実際に、サリオスが今秋の毎日王冠(G2)を勝った際、元JRA騎手の安藤勝己氏も自身のTwitterで「完成度でコントレイルの後塵を拝してきたけど、引退する頃には勝るとも劣らない実績を築いとるはず」と、本馬の成長力に高い期待をかけている。
今回の姉サラキアの激走は、アンカツの“予言”を裏付ける結果ともいえそうだ。
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