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2021.08.05 20:00
トウカイテイオー最後の産駒と対戦予定だった「ハルウララ」より勝てない馬 不名誉な“日本記録”を更新し続けても走り続ける事情とは?
文=寺沢アリマ
ダンスセイバーはじめ多くの競走馬は馬主が調教師へ預託料を支払い、馬の調教や世話をお願いしている。そのため、競走馬は最低でも預託料を埋め合わせる程度の賞金を稼がなければ“赤字”となり、馬主から手放される可能性が高くなる。
ちなみにダンスセイバーが所属するホッカイドウ競馬の預託料は月約17~36万円程度のようだ。では、今なお未勝利で苦戦が続くダンスセイバーは、どうやって自らの預託料を稼いでいるのか。
それが、「出走手当」という制度だ。
出走手当は、着順に関係なくレースへ出走する支給される手当だ。ホッカイドウ競馬の場合、ダンスセイバーが在籍するC4クラスでは一走ごとに7.5万円支給される。そのため、月に3回完走さえすれば、預託料のほとんどを稼いだ計算になる。着順によっては出走手当以外の賞金も獲得できるが、少なくとも必ず貰える出走手当を預託料のアテにするならば走り続けるしかないのだろう。
ダンスセイバーの凄さは、怪我をしやすいサラブレッドながら大きな怪我を負わず200戦以上走り続けていることだ。怪我なく走り続けたハルウララが現在安らかに余生をおくっているように、同じく走り続けたダンスセイバーにも幸ある未来が待っていることを願いたい。
(文=寺沢アリマ)
<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。
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