JRA武豊「リーチ・一発で決めたい」に惜しまれる「あの馬」の回避!? ホープフルSでG1完全制覇へ、打ち破りたい「武豊の弱点」とは

朝日杯FSを制し、G1コンプリートにリーチを掛けた武豊騎手

 ついに日本競馬のレジェンド・武豊騎手が19日の朝日杯フューチュリティS(G1)を制覇。22度目の挑戦にして初の栄冠を勝ち取り、前人未到のJRA・G1完全制覇へ残すは年末28日のホープフルS(G1)のみとなった。

「リーチ・一発で決めたいですね」

 今や一般的に使用されている「リーチ」や「一発」は元々麻雀用語。リーチで1役、1巡以内にアガれば、さらにもう1役つくという、麻雀の華ともいえる決まり手である。武豊騎手らしいウイットに富んだ一言は長年、記事の見出しに頭を悩ませるメディアを喜ばせてきた。

 ただ、そんな天才ジョッキーの何気ない発言を受け、G1完全制覇へ期待が高まるホープフルSに出走を予定していた「ある馬」が改めて注目されたようだ。

「実は、武豊騎手と朝日杯FSを勝ったドウデュースと同じキーファーズ所属の2歳馬にロン(牝2歳、栗東・石橋守厩舎)という馬がいます。

武豊騎手とのコンビで9月の野路菊S(OP)を4馬身差で圧勝し、12月の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)もしくはホープフルSに出走する予定でしたが、結局『心身ともに状態が整っていない』ということで両レースを回避。現在は放牧に出されています。

もし、武豊騎手とホープフルS出走が叶っていれば『リーチ』『一発』『ロン』だっただけに惜しかったですね(笑)」(競馬記者)

 実際にネット上の掲示板やSNSなどでも「武豊騎手はロンには乗りません」「ロンは出ないのか…」「ロンに騎乗して勝ったら、かっこよすぎる!」など、無念の回避となった本馬の不在を惜しむ麻雀ファンの声が続々……。

 中には、「これで一発ツモしかなくなったな」と“自力V”を期待する声もあった。

「武豊騎手は京都2歳S(G3)で1番人気だったトゥデイイズザデイに騎乗する予定でしたが、出遅れて6着に敗れたこともあってホープフルSを回避。デビューから4戦連続で手綱を取っているアスクワイルドモアと挑むことになりました。

ただ、ここまで4戦1勝とトゥデイイズザデイよりスケール感が落ちることは否めません。それに前走の札幌2歳S(G3)で4馬身ちぎられたジオグリフが、今回の朝日杯FSで5着に敗れてしまったことは気がかり。G1完全制覇が注目される一戦ですが、人気薄は否めないでしょうね……」(同)

 今回の朝日杯FS勝利でJRA・G1通算78勝となった武豊騎手だが、それらすべての勝利は4番人気以内と穴馬での勝利は一度もない。人気薄が予想されるアスクワイルドモアだが、果たしてレジェンドは大記録達成と共に、自身の“殻”を打ち破れるだろうか。

(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

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