JRA【きさらぎ賞(G3)展望】「帰ってきた」福永祐一VS「絶好調」横山典弘&川田将雅!? クラシック登竜門に好素材が集結!
2月6日、中京競馬場では芝2000mが舞台の3歳重賞、きさらぎ賞(G3)が行われる。昨年はラーゴムが勝利し、クラシックに駒を進めた。今年は血統背景が魅力の3頭が人気を集めそうだ。
騎手リーディング首位を走る川田将雅騎手とのコンビで臨むダンテスヴュー(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)は、母は名繁殖牝馬のクロウキャニオンだ。自身を含めて13頭の兄弟すべてが中央で勝ち上がっている。
先日の日経新春杯(G2)を制した1歳上のヨーホーレイク(父ディープインパクト)は、昨年のきさらぎ賞に出走。2番人気に支持され、ラーゴムとクビ差の2着に惜敗した。
父がキングカメハメハに替わった本馬は、8月のデビュー戦で1.4倍の1番人気を裏切ったが、2戦目で順当に勝ち上がり。3戦目では強豪馬がそろった東京スポーツ杯2歳S(G2)でイクイノックスから1秒0差の4着に終わった。
川田騎手は前走後、「もう少し成長すれば、この馬本来の走りができると思います」と話していたが、2か月半ぶりの実戦で、成長した姿を披露できるか。未勝利戦を勝ち上がった実績あるコースで2勝目を挙げ、牡馬クラシックへ名乗りを上げたい。
ダンテスヴューを追いかけるのは1戦1勝の2頭だろう。1頭目は昨年10月の阪神で新馬勝ちを収めたフォースクエア(牡3歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。
前走はスタートでやや遅れたが、二の脚を使って好位の4番手をキープ。阪神外回りの長い直線でインを突き徐々に加速すると、最後は後方から迫ったゴールドローズをクビ差しのいだ。
父は今をときめくエピファネイア。そして3代母がスターミーという母系も魅力だ。祖母ヒカルアマランサスは、2010年のヴィクトリアマイル(G1)でブエナビスタとクビ差2着の接戦を演じるなど牝馬マイル路線を中心に活躍。祖母の半弟には中長距離路線で長く活躍したカレンミロティックがいる。
さらにフォースクエアの母テネイシャスの全弟には、今年のマイル重賞路線で活躍が期待されるホウオウアマゾンの名前も。活力ある母系から大物誕生はなるか。
同じく1戦1勝のエアアネモイ(牡3歳、栗東・池添学厩舎)は、兄3頭が現役で活躍中だ。
20年の東海S(G2)を制した半兄のエアアルマスは、芝・ダートの短距離が主戦場。2歳上の半兄エアファンディタは昨秋オープンに昇級し、芝マイル路線で戦っている。
また、1歳上の全兄エアサージュは昨秋の菊花賞(G1)に出走するなど、他の2頭に比べると長距離指向だ。エアアネモイもデビュー戦で2000mを使われたように距離が延びていいタイプかもしれない。
そのデビュー戦は昨年12月の阪神。外枠から先手を奪うと、1000m通過65秒9というスローに落とし込み、3馬身差で逃げ切った。スローとはいえ、上がり3ハロン最速タイをマークした点は高く評価していいだろう。
鞍上は昨年12月の香港スプリント(G1)で落馬、負傷していた福永祐一騎手が務める。前日5日からの復帰を予定しているが、きさらぎ賞でいきなりの重賞勝利を飾れるか。
2戦1勝のストロングウィル(牡3歳、栗東・橋口慎介厩舎)も注目の存在だ。
昨年12月のデビュー戦は評判馬ラリュエルの2着に敗れたが、中1週で臨んだ未勝利戦を危なげなく勝利。2戦とも好位追走から、直線でしっかり末脚を伸ばす好内容の競馬だった。鞍上は2年前にコルテジアで当レースを制覇した松山弘平騎手を予定している。
他には、前走でホープフルS(G1)を使われた3頭にもチャンスがありそうだ。
アスクワイルドモア(牡3歳、栗東・ 藤原英昭厩舎)は、夏の北海道シリーズで4戦して「1-3-0-0」と安定した成績を残し、約4か月ぶりでホープフルSに挑んだ。5番人気に支持されたが、スタートで立ち遅れると、終始後方のまま10着に惨敗。引き続き武豊騎手を鞍上に巻き返しを期す。
ホープフルSで6着だったマテンロウレオ(牡3歳、栗東・昆貢厩舎)は、鞍上が今年重賞すでに2勝と好調の横山典弘騎手。大ベテランに秘策はあるか。同レース8着のシェルビーズアイ(牡3歳、栗東・武英智厩舎)は、今回と同コース(中京芝2000m)のデビュー戦で快勝しており、その再現を狙う。
2勝馬が不在で混戦模様となりそうな今年のきさらぎ賞。クラシック戦線につながる走りを見せるのは果たしてどの馬か。発走は15時35分を予定している。
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