JRA【京都記念(G2)予想】「雪予報」でユーバーレーベン、ジェラルディーナの2強は消し。ハープスター、ジェンティルドンナが飛んだレースで「大万馬券」狙い撃ち!!
13日に行われる京都記念(G2)を予想する。2年連続で1番人気が勝利しているレースだが、過去にはマカヒキ、ハープスター、レイデオロ、ジェンティルドンナといった大本命が敗れた波乱含みのレースでもある。明日は雨か、雪になる模様。その辺りも考慮して検討していきたい。
「◎」は11番のアフリカンゴールドだ。
おそらく超大穴になるだろうが、個人的には絶好の狙い目になると考えている。2019年10月に3勝クラスを卒業してから、勝利どころか連にも絡めない日々が続いたが、昨年12月の中日新聞杯(G3)で2着に好走。一体何が変わったのかは一目瞭然。簡単に言えば、前から競馬したからだ。
2019年11月にオープン初戦となったアルゼンチン共和国杯(G2)で中団から差す競馬を試みて3着に好走したことで、この馬の運命が大きく変わった。
そこから約2年間で10走、アフリカンゴールドはほぼ末脚に懸ける競馬で惨敗を繰り返してきた。従来の先行策に出ることもあったが、何故か舞台は東京や阪神の外回りなど直線が長いコースばかり……結局のところ、本馬は切れ味勝負になると分が悪いのだ。
もともと条件戦で好走を繰り返していた時は、2、3番手からの積極策だった。そんな走りを取り戻したのが、前々走の中日新聞杯だったというわけである。
中日新聞杯で2着、前走の日経新春杯(G2)でも5着と、ここだけを見ればこのメンバーでも十分通用してもおかしくない。単勝オッズも154.0倍→87.9倍と下がったが、まだまだ美味しい存在といえるだろう。この時期の非根幹距離で実績のあるステイゴールド産駒であり、この馬を手の内に入れ、スランプ脱出の立役者となった国分恭介騎手も「前々で運んで粘り込みたい」と話している以上、舞台は整った。
「〇」は4番のレッドガランだ。
約1年半ぶりの2000mだった前走の中山金杯(G3)で重賞初制覇。それも56kgと、そこまで恵まれたハンデでもない中で2馬身半の快勝劇だった。レース後に斎藤新騎手が「マイルより2000mの方が良いと思っていました」と話していたが、まさにその通りなのだろう。
陣営としても2000mは2020年5月の新潟大賞典(G3)で、1番人気に推されながらも6着に敗れた距離。以後、マイル路線を中心に使われるが、ロードカナロア産駒であることからも仕方がない。
ただ、マイルならリステッド競走で頭打ちだったが、2000mになって一気に重賞の壁を突き破った。今回はさらに200mの距離延長となるが、この馬はロードカナロアというよりも母父のシンボリクリスエスの色が強い印象。母型には数々の名ステイヤーを生み出したダンスインザダークの母ダンシングキイの血が入っており、さらなる上積みがあってもおかしくない。本命馬同様、好位から流れ込む競馬を期待する。
「▲」は12番のマカヒキだ。
2017年に凱旋門賞帰りという輝かしい実績で1番人気に推されるも、3着に敗れた苦い経験を持つマカヒキだが、あの時と今は「別馬」と考えるべきだ。具体的には日本ダービー(G1)を勝った頃の上がり3ハロン32秒台や、33秒台といった切れ味は影を潜めたが、持続的な末脚は健在である。
その点、今年はレース当日に雨もしくは雪が降るという予報は、この馬にとって追い風になる。2019年、重馬場のジャパンC(G1)で記録した上がり最速36.3秒のように、上がりが掛かる舞台ほどチャンスが大きくなる。復活勝利を挙げた昨年の京都大賞典(G2)でも、上がり2位で35.9秒だった。
G1では苦戦が続いているが、G2では【3.1.2.1】と絵に描いたようなG2大将。この人気は舐められ過ぎだ。
「△」には内から2番マリアエレーナ、3番エヒト、10番レッドジェネシスを押さえたい。
マリアエレーナは良・重兼用の先行馬。引き続き53kgは魅力だし、200mの距離延長も新潟牝馬S(OP)の走りを見れば歓迎だ。
エヒトは前走のAJCC(G2)惨敗で一気に人気を落としている印象だが、2走前のサンタクロースS(3勝クラス)が3馬身差の強い勝ち方。舞台となる阪神の内回りコースに高い適性を感じさせる。
レッドジェネシスは追い切りを見れば、状態面と人気のリスクとリターンが見合っていないが、雨予報なので推さざるを得なかった。世代レベルが高いだけに、地力に期待したい。
一方で、5番サンレイポケット、6番ユーバーレーベン、9番ジェラルディーナ辺りはバッサリと切りたい。
レッドジェネシスに触れた際、「世代レベルが高い」と記載したが、それは牡馬の話だ。牝馬に目をやると、昨秋のエリザベス女王杯(G1)でステラリアこそ2着に好走したが、肝心の秋華賞馬アカイトリノムスメが2番人気を背負って7着。年明けの愛知杯(G3)でも秋華賞(G1)3着馬のアンドヴァラナウトが1番人気であっさり飛んだ。これでは牝馬三冠のレベルに疑問を持たざるを得ない。これが昨年のオークス馬ユーバーレーベンを切る理由だ。
ジェラルディーナはクラシックには縁がなかったが、如何にも「良馬場」「直線が長い広い競馬場」が合いそうなタイプで、今回は条件が当てはまらない。実際に、同じ阪神の内回りで行われた前走のチャレンジC(G3)でも着順こそ4着だが、内容は完敗だった。血統面からのスケール感は認めるが「ここではない」という見解だ。
天皇賞・秋(G1)、ジャパンCの連続4着が光るサンレイポケットだが、では何故、メンバーが落ちる毎日王冠(G2)や鳴尾記念(G3)で6着だったのかという疑問が残る。つまり、俗にいう相手なりに走るタイプなのだろう。5連複なら軸に最適だと思うが、実力以上に人気した感のある今回は切ってしまった方が、回収率には良い。来てもおかしくないが「リスクに見合っていない」ということだ。
以上、推奨馬は
「◎」11番アフリカンゴールド
「〇」4番レッドガラン
「▲」12番マカヒキ
「△」2番マリアエレーナ
「△」3番エヒト
「△」10番レッドジェネシス
となる。
馬券の方は三連複フォーメーション①→②→⑤の7点、三連単も同じフォーメーションで8点、合計15点で勝負したい。
(文=銀シャリ松岡)
<著者プロフィール>
天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。