JRAスプリングS(G2)2戦連続「レコード勝ち」の大器が評価急落!? G1大敗からの巻き返しで皐月賞(G1)への切符を掴む!
20日(日)、中山競馬場ではスプリングS(G2)が行われる。皐月賞(G1)へ向けたトライアルレースの1つであり、3着以内に同レースの優先出走権が与えられる。
昨年はフルゲート割れとなった皐月賞であったが、例年はフルゲートであるため今年も1冠目の出走をかけて熱い席取り合戦が繰り広げられることだろう。
今年はいわゆる「直行ローテ」の馬が多いことから、賞金が複数の馬に分散している。必然的に皐月賞出走のボーダーが高くなっている状況だ。
例年であれば、収得賞金900万円の2勝馬でも出走の目は残るが、今年は収得賞金2000万程度になるかもしれない。本来は皐月賞への「叩き」として出走してくる馬も、今年のスプリングSでは優先出走権を獲得すべく、目の色を変えて臨んでくる。こうした背景もあり、例年以上の好メンバーが集まっている。
中でも注目したいのがサトノヘリオス(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)である。
本馬はデビュー戦こそ4着に敗れたが、その後未勝利戦、エリカ賞(1勝クラス)を連勝。この2勝はいずれもレコードを記録しての勝利であった。
続いて挑んだホープフルS(G1)では、2連勝の内容が評価され単勝3番人気に支持される。レースでは中団に位置取り、4角から大外を回して仕掛けるも伸びあぐねて結果は13着。レコード勝ちのエリカ賞から中1週の強行ローテ、さらに関東圏への輸送も相まってか、2連勝した力を発揮することはできなかったと考えられている。
前走の大敗が影響してか評価は急落。ホープフルSでは人気の1角だったにも関わらず、今回は『netkeiba.com』の予想オッズでは単勝6番人気に留まっている。
しかし、強行軍だった前走と比べ、今回は3か月の間隔を空けての出走となる。担当する厩舎スタッフも「状態はものすごくいいですよ」と胸を張っているように、巻き返しに向けて体制は万全だ。
また、今回人気の中心と見られているアサヒ、アライバルといった重賞実績組は強敵であるが、見方を変えれば「重賞で勝ち切れなかった」馬たちである。一方でサトノヘリオスはホープフルS大敗の敗因は明確であり、まだまだ能力の底を見せていない。万全の状態で戦えば上位進出の可能性は十分にあるはずだ。
前走大敗の無念を晴らし、クラシックの舞台への切符を掴めるか。サトノヘリオスの逆襲に期待したい。
(文=エビせんべい佐藤)
<著者プロフィール>
98年生まれの現役大学院生。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。幸か不幸か、進学先の近くに競馬場があり、勉強そっちのけで競馬に没頭。当然のごとく留年した。現在は心を入れ替え、勉強も競馬も全力投球。いつの日か馬を買うのが夢。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRA 福永祐一「意欲の連続騎乗」は実るか!? 本人出演のアカウントも人気なアルナシームとともに皐月賞(G1)「最後の切符獲り」へ
JRA G1未勝利の中堅騎手が「9年越し」のリベンジへ! スプリングS(G2)かつて主戦を務めたG1馬の息子で優先出走権獲得なるか
JRA【スプリングS(G2)展望】武豊×強運「ウマ娘」オーナーの5億円馬ドーブネVS「重賞連敗中」C.ルメール期待の素質馬
JRA「G1・17勝」夢の配合がいよいよ覚醒!?サブライムアンセムを「ねじ伏せた」ファルコンS(G3)とっておきの伏兵馬
JRA阪神大賞典(G2)大本命ディープボンドが「孤立無援」の危機!? かつてコントレイル三冠を“絶妙アシスト”、自身は「ノーザン包囲網」突破なるか