
怪物ファンディーナ「最大」の不安……牝馬69年ぶりの皐月賞制覇、史上初の牡馬3冠への「絶対条件」とは【徹底考察・皐月賞編】

「考察」
ここまでキャリア3戦ながら、すでに「史上最強牝馬」との呼び声も高いファンディーナが、そのあまりにも大きすぎる周囲の期待に応えるが如く、桜花賞(G1)ではなく牡馬クラシックの開幕戦・皐月賞(G1)に矛先を向けてきた。
仮に牝馬が勝つと69年ぶりの快挙。これは2007年に、牝馬として64年ぶりに日本ダービー(G1)を制したウオッカを超える記録となる。
2歳女王かつ桜花賞2着という実績を持ったウオッカでさえ3番人気だったが、このファンディーナはおそらく1番人気が想定されている。それだけでも十分な歴史的快挙、または「非常事態」といえるだろう。
逆に述べれば、それだけ本馬が重ねてきた3戦が衝撃的だったといえる。
1月に京都1800mで行われたデビュー戦は、自ら1000m通過63.4秒というスローペースを作ると、最後の直線ではまさに独壇場。まったくの馬なりのまま、後続に9馬身差をつけて圧勝した。
2月の2戦目つばき賞(500万下、芝1800m)では、あえて番手に控える競馬を試みている。結果的に逃げたタガノアスワドに1000m通過が64.1秒の超スローペースを作られて、粘りこみを図られたが、上り3ハロン33.0秒という驚異の末脚で一蹴。2着タガノアスワドに1馬身3/4の差、3着以下には8馬身以上の差をつけてゴールしている。
なお、この日上り3ハロン33秒台を記録したのはファンディーナただ1頭。メインレースの斑鳩S(1600万下)でトーセンデュークが見せた、この日第2位の34.1秒に1秒以上の差をつける、この時期の3歳馬離れした末脚だった。
そして初の中山遠征となった前走のフラワーC(G3、芝1800m)では、ドロウアカードが作った1000m通過61.1秒のペースを番手で楽に追走。4角先頭に立つと、やはり馬なりのまま後続を5馬身突き放してゴール。残り200mを切ったところで鞍上の岩田康誠騎手がターフビジョンで安全圏にいることを確認して以降は、まったく追われることもなかった。
PICK UP
Ranking
23:30更新「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「空前の競馬ブーム」巻き起こしたオグリキャップ…ぬいぐるみはバカ売れ、見学ツアーも大人気、「ビジネスチャンス」生かしたオーナーの慧眼【競馬クロニクル 第64回】