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天才・武豊と帝王・岡部幸雄の意地がぶつかり合った「天と地」の決戦。天皇賞・春(G1)に25年の時を経て再び訪れた「世紀の対決」

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 それは本馬が無敗で日本ダービー(G1)を制覇し、未だ負けなしの7連勝中だったという事実もあるが、それ以上に岡部は前年のダービーでトウカイテイオーの怪物じみた強さを肌で感じていたからだ。

 トウカイテイオーは、岡部が「史上最強馬」に挙げるシンボリルドルフの仔として、無敗による日本ダービー制覇を父子で達成。単勝1.6倍に応えて、後続を3馬身以上突き放す楽勝劇だった。

 その時の2着馬レオダーバンに騎乗していたのが岡部である。

 ダービートライアルとなる青葉賞(当時OP)を1番人気に応えて完勝したレオダーバンと、確固たる”野望”を持って頂上決戦に挑んだ岡部。しかし2番人気に支持されたものの、トウカイテイオーの前に手も足も出ないまま完敗。その後、岡部とレオダーバンは”主役不在”となっていた菊花賞(G1)を制覇したことで、ますますトウカイテイオーの恐ろしいまでの強さを実感することとなった。

 そこで自身とのコンビを組むこととなったトウカイテイオーが約10カ月ぶり、それも+20㎏という馬体重でのレースにもかかわらず、ほぼ馬なりで大阪杯を完勝。普段は寡黙で冷静な男から「地の果てまで走りそう」と、珍しくメディア向けの表現が飛び出したのも当然か。

 いずれにせよ、岡部はトウカイテイオーに対して、それだけ大きな自信を持っていたのである。

 だが、対するメジロマックイーンの武豊にもあちらが地の果てなら、こちらは「天に昇ってでも勝つ」という強い意志があった。

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