
武豊「無慈悲」な降板劇から5年…ファン待望のコンビ復活が波乱を呼ぶ?
「長くジョッキーをやっていれば色々とあるよ」
今から5年前のマイルCS(G1)直前。『スポーツニッポン』の取材にそう語ったのは、武豊騎手だ。
当初は、下馬評で1番人気が濃厚とされたエアスピネルとのコンビで参戦予定だった武豊騎手。だが、1週前の調教中に膝を負傷してしまい、当週の騎乗を全てキャンセルするアクシデントが意外な結末を招いた。
幸い大怪我には至らず、翌週のマイルCSには騎乗できるまで回復したものの、陣営は本番4日前に来日中だったR.ムーア騎手へ乗り替わりを発表。よもやの降板劇に、レジェンドも意味深な発言を残した。
最終的に見学こそ免れたものの、14番人気のジョーストリクトリで最下位に終わった武豊騎手。騎乗予定だったエアスピネルが、ペルシアンナイトのハナ差2着に敗れた結果に、もし自分が乗っていたらという想いもあっただろう。
それからというもの、「エア」軍団とは重賞で何度かコンビを組むことはあっても、G1で武豊騎手が跨る姿は見られなくなった。
3年前には、自身が金鯱賞(G2)で3着に導いたエアウィンザーと大阪杯(G1)に臨む機会があったが、当時はドバイゴールデンシャヒーン(G1)でマテラスカイに騎乗する先約があったため、この際は浜中俊騎手へ手綱を譲った。2017年にエアスピネルと参戦した安田記念(G1)を最後に、G1では実に5年もの間コンビ結成がない状況が続いていた。
だが、過去にそんな因縁のあるマイルCSで「エア」軍団のエアロロノア(牡5、栗東・笹田和秀厩舎)に騎乗することになった。
ファン待望のコンビ復活が波乱を呼ぶ?
かつてエアグルーヴ、エアシャカール、エアメサイアなどで何度もG1を勝利してきた武豊騎手。「エア」軍団との活躍を知るファンにとっては待望のコンビ復活だろう。ネットの掲示板やSNS等でも「エアと豊さんはアツイ」「待ってました」といった声も上がっている。
16日現在、『netkeiba.com』の予想オッズでは、単勝15番人気想定の人気薄となっているエアロロノア。それもそのはず、同馬は重賞で好走歴がなくメンバーを見ても実績で一枚も二枚も見劣る存在だ。
ただ、今年の重賞で度々穴馬を好走させている武豊騎手を鞍上に迎えたことは頼もしい限り。神戸新聞杯(G2)のヤマニンゼスト(12番人気、2着)やスワンS(G2)のルプリュフォール(11番人気、3着)をはじめ、G1でも大阪杯でアリーヴォ(7番人気、3着)を導くなど何度も波乱を演出しているからである。
エアロロノアについても、自身のオフィシャルサイトで「人気はなさそうですが、力差はそんなにないと思っています」と力強く語っていた武豊騎手。G1では5年ぶりとなる「エア」軍団とのコンビ復活で、アッと驚く一発に期待したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「空前の競馬ブーム」巻き起こしたオグリキャップ…ぬいぐるみはバカ売れ、見学ツアーも大人気、「ビジネスチャンス」生かしたオーナーの慧眼【競馬クロニクル 第64回】
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは