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武豊「華が足りない」愛ある苦言から14年…G1「108連敗」三浦皇成いざ頂点獲りへ

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三浦皇成騎手

 1番人気イクイノックスの圧勝劇で幕を閉じた今年の有馬記念(G1)。激闘から3日後の28日には、同じ中山競馬場で2歳の中距離王を決めるホープフルS(G1)が行われる。

 25日時点、『netkeiba.com』で1番人気に想定されているのは、新馬戦と東京スポーツ杯2歳S(G2)を連勝中のガストリック(牡2歳、美浦・上原博之厩舎)だ。

 最有力視される同馬の鞍上を務めるのは、騎手生活15年目の三浦皇成騎手。25日の有馬記念では最低16番人気のラストドラフトに騎乗し13着に敗れたが、今度は一転してG1では自身初となる1番人気の重圧と闘うことになりそうだ。

 そんな三浦騎手が騎手デビューを果たしたのは08年。見習い騎手に与えられる減量特典を味方にデビューから次々と勝ち鞍を稼ぐと、8月には函館2歳S(G3)で重賞初勝利。最終的には「91」まで勝利数を伸ばし、1987年に武豊騎手がマークした69勝の歴代新人最多記録を大きく塗り替えた。当時すでに39歳を迎え、ベテランの域に差し掛かっていた武豊騎手の後継者として三浦騎手の名前が取り沙汰されたのは言うまでもないだろう。

 しかし、デビューから15年が経過し、いまだに三浦騎手がJRAのG1タイトルを獲っていないとは誰も想像できなかったはずだ。

 三浦騎手にはいったい何が足りなかったのか?

 15年前の10月に新人最多勝を更新する70勝目を挙げた際、武豊騎手が三浦騎手に対し、愛を込めて送った言葉がある。

「70勝目がローカルの土曜1R というのは華が足りません。三浦君は、もっともっと目立つ存在になってもらわないと困ります」(2008年10月29日、武豊オフィシャルサイト日記より抜粋)

 長らく競馬界のトップに君臨していた武豊騎手が18歳で成し遂げた69勝の大記録。これを三浦騎手が塗り替えたのは、10月25日だった。しかし、これが土曜開催でローカル福島の1Rだったのである。

「注目度としては最も低いといえるシチュエーションでしたね。もちろん勝負の世界なので、勝つタイミングを計るというわけにはいかないのですが……。武豊騎手としては、三浦騎手に“持ってる騎手”になってほしいという願いも込めてのメッセージだったのだと思います。

三浦騎手はその後も勝利を重ね、1年目からリーディング9位に食い込みました。当時はすぐにでもG1を勝つものだと思っていましたが、その後2度の2着、7度の3着はあれど、いまだ戴冠には至っていません」(競馬誌ライター)

 有馬記念でデビューからのJRA・G1連敗記録が「108」に伸びてしまった三浦騎手。除夜の鐘なら、これで煩悩はなくなったはずだ。今年最後のG1でもあるホープフルSで“109度目の正直”となるのか。武豊騎手の“苦言”から14年……。

 三浦騎手は2022年12月28日を自身が最も目立つ1日にしようとしている。

中川大河

中川大河

競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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