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【ホープフルS(G1)予想】素質馬ミッキーカプチーノはデータから切り!レジェンドの偉業達成に期待も

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 今回は今年最後のJRA重賞かつ最後のG1となる2歳チャンピオン決定戦その2、ホープフルS(G1)を予想していく。

 有馬記念(G1)の◎ジェラルディーナは3着に入り、勝ったのは押さえ評価だったイクイノックス。ここまでは良かったが、2着が「いらない方」としたボルドグフーシュ。重賞未勝利ながら菊花賞(G1)でアスクビクターモアをハナ差まで追い詰めたあたり、長いところなら向いていたのか。単に格が物を言うレースではないということだろう。

 予想に戻ろう。

 まずはいつものように過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていく。17年から施行条件は同じで格付けがG1へ昇格しており、傾向にも若干の差は出ているが、ここは10年分まとめて見ていくことにする。
東京スポーツ杯2歳S 6頭
新馬戦 4頭
萩S(L、OP)、黄菊賞(1勝クラス) 各3頭
アイビーS(L)、京都2歳S(当時OP)、紫菊賞(1勝クラス)、未勝利戦 各2頭
デイリー杯2歳S、新潟2歳S、芙蓉S(OP) 各1頭
条件特別(1勝クラス) 3頭
となっている。最近でこそ2歳重賞も中距離戦が増えている印象はあるが、絶対数はマイル以下の方が多く重賞経由組は少なめ。ただ、G1昇格前後を問わず東京スポーツ杯2歳Sからの転戦組は多いので、チェックしておきたい。未勝利戦からの臨戦はG1昇格以降ゼロ。新馬戦からも17年に3着が一度あったきりで、その後はないので基本考慮しなくていいだろう。

 続いて人気順の成績を見てみる。
1番人気 6-1-1-2
2番人気 2-1-4-3
3番人気 1-2-1-6
4~6番人気 0-3-1-26
7~9番人気 1-3-3-21
10番人気以下 0-0-0-51
となっている。2番人気までは十分信頼できる数字。G1昇格以降の5年を見ても、1番人気は4勝、2番人気も3頭馬券に絡んでいる。3番人気が数字の上では不調に見えるが、近5年なら3頭が馬券に絡んでおり、全体的にG1昇格後は荒れにくくなっている。中穴クラスの馬も来るには来るが、4番人気の馬が3頭、8番人気の馬が2頭いるきりで、基本は上位人気で決まっている。押さえで中穴を狙うのはアリだと思うが、本線は堅めに行くのが良さそうだ。

 これを踏まえて「◎」は人気サイドだが10番ガストリックとする。

 前走の東京スポーツ杯2歳S(G2)は、出遅れ気味にスタートを切って中団より後ろにつける競馬。直線に向いて外目に出されると、そこから一気に抜け出し後続の人気馬を断ち切って勝利した。

 血統的に活躍馬がいないことや北海道セレクションセール出身ということもあってか、新馬戦でも人気になっていなかったものの、出遅れて最後方からの競馬を直線だけでまとめて差し切り、上がり33.3秒で勝ったのは見逃せない。

 新馬戦の勝ちタイムは平凡だったが、続く前走は重賞らしく4秒もタイムを縮めてきた。東京・芝1800mは紛れが少なく、実力がそのまま反映されるコースだけに、新馬・重賞と同じコースで勝ってきたこの馬のポテンシャルは並みでないと見ている。

 枠順も好枠を引いて「持っている」感がある一方で、鞍上が15年目にしてG1未勝利の三浦皇成騎手なのが懸念点と言える。この記事に詳しいが、2年前のホープフルSで有力馬ランドオブリバティに騎乗するも、4コーナーでまさかの逸走、競走中止という憂き目に遭っている。今年はG1級レースをJBCスプリント(G1)で制覇しているが、JRAのG1制覇まで辿り着けるかどうか。

 東京スポーツ杯2歳Sからの臨戦は18年から一昨年まで勝ち馬がすべて馬券に絡んでおり、このレースと相性がいい。昨年の勝ち馬は今やグランプリホースとなったイクイノックスだが、東京スポーツ杯2歳Sを勝ったあと皐月賞(G1)へ直行したので、データとしては度外視できる。このように騎手は懸念があるが、馬は持っているようなので、馬の実力と運に賭けて本命に推しておきたい。

「○」は穴馬だが3番シーウィザードを挙げる。

 前走の芙蓉Sでは、好位につけるレース運び。緩い流れを作り出した逃げ馬が直線で粘り込みを図ろうとするところ、3番手から上がってゴール前で差し切り勝利している。

 こちらも地味な血統で新馬戦でも人気にならなかったが、後傾ラップのレースを鮮やかに逃げ切り。2戦目の新潟2歳S(G3)では2番人気に推されながら出遅れてもうひとつ届かずの3着に敗れたものの、そこから一気に2ハロン距離が延びた前走を勝ちきったのは評価できる。勝ちタイムこそ平凡だが、今回と同コースを勝利した経験は大きいだろう。

 2走前に重賞を走って3着と好走し、さらに前走を勝っている割に人気が薄そうで、実力を過小評価されているきらいがある。そうであれば、これこそ狙い目と言えるので、自信を持って対抗に推しておきたい。

「▲」も穴馬だが6番グリューネグリーンを推す。

 前走は京都2歳S(G3)。スタートを決めて前に出るとそのまま逃げに入る。直線でもそのまま先頭を譲らず、アタマ差だけゴール前しのいで勝利した。

 10月に東京・芝2000mの新馬戦で今回人気の一角を担うミッキーカプチーノと対戦し、好位から差す競馬をしたものの3着まで。続く未勝利戦で勝利し、前走の重賞で連勝という流れ。どちらかというと先行したい馬であり、このレースは前で残れない傾向があるだけに、そこは懸念される。

 しかし、だからと言って上がり勝負になるかというとそうでもなく、上がり35秒台の脚があれば好勝負できてしまう部分もある。そういう意味では新馬戦で上がり33.9秒の脚を使っており、上がり勝負でも対応できそうな一方で、上がり34秒から35秒くらいで長くいい脚を使うこともできる二面性があるのは好材料だ。

 重賞を勝っている割にこちらも人気薄になりそうで、実力を過小評価されているように映る。今回は他にも前で競馬したい馬もいそうなので、逃げにこだわらずに競馬できそうな点も含め、実力上位と見て押さえておきたい。

「△」は人気サイドの1番ファントムシーフ、9番セブンマジシャンと4番セレンディピティの3頭を挙げる。

 ファントムシーフの前走は野路菊S(OP)で、逃げ馬を前に見る位置から直線で前を交わし、2馬身突き放す完勝を飾った。

 元々デビュー前から注目を浴びていた馬で、6月の阪神マイルの新馬戦も1番人気を背負ってしっかり勝ち上がった。前走は同じような位置取りだった大本命カルロヴェローチェをあっさり追い落として勝っただけでなく、好タイムをマークしているところも評価できる。

 休養明けというところが気にかかるが、中10週以上での好走歴も残っているので、実力をもってすれば、というところで印を落として押さえてみたい。

 セブンマジシャンの前走は黄菊賞(1勝クラス)で、少頭数のレースで出遅れて最後方からの競馬。勝負どころで後ろから進出していき、重馬場の中を直線で一気に伸びて差し切っている。

 10月の中山・芝1800mでデビューし、この時は番手を進んで直線で危なげなく抜け出して勝利しており、前走で連勝を飾っている。前走は重馬場ということもあって遅めのタイムだったのかもしれないが、2戦とも勝ちタイムはごく平凡。ただ、良い内容で勝てているので、評価はできる。

 また、2戦とも上がり最速をマークして勝利しているが、その上がりタイム自体は切れ味抜群というほどでもない。だが、上記のようにこのレースでは極端に速い上がりを求められないので対応はできるだろう。

 こちらは実績の割に人気しすぎている感があるが、マイナス点はあるので押さえまでとする。

 セレンディピティの前走は未勝利戦。出遅れて後方からの競馬になったが、3コーナー過ぎから進出しはじめ、直線で抜け出すと後続を引き離し、4馬身差をつける圧勝を飾った。

 10月の阪神・芝2000mのデビュー戦は良血馬グランヴィノスの差しに屈して2着に敗れたが、その勝ちタイムより2秒5も縮めて未勝利を勝ち上がったのは評価できよう。いかんせんこのレースがG1に昇格して以降、未勝利からの好走例がないので、キャリアがない分は大幅にマイナスとなるが、鞍上はテン乗りでレジェンド武豊騎手。

 今年、産駒が猛威を振るったドゥラメンテが父ということと合わせて、武豊騎手のG1完全制覇と重賞通算350勝のダブル偉業を達成してほしい、という半ば願いも込めて押さえておく。

 上記に名前が出てきたが、人気どころの18番ミッキーカプチーノは切り。

 前走は葉牡丹賞(1勝クラス)で、出遅れ気味で中団より後ろにつけて追走。2コーナーから徐々に進出しはじめ、直線で外目に出されると鋭く伸びて3馬身半差をつける完勝だった。

 新馬戦でも、直線で逃げ馬を捕まえにいく展開でしっかり差し切って勝利。前走も強い勝ち方だった上に、勝ちタイムが1分59秒1と芝2000mでは出色の時計をマーク。この内容なら確かにG1の舞台で人気になってもおかしくはないし、切りと言いながら来たら来たでしょうがないとも思っている。

 だが、この馬は「持っていない」のか、よりによって大外枠を引いてしまった。先日の有馬記念同様、外枠が不利なレースで8枠は過去10年で2着が一度あるだけ。有馬記念で外枠が掲示板にすら載れなかったことを考えると、ここでも苦戦は免れないだろう。

 ということで、今回は1番、3番、4番、6番、9番、10番の6頭で3連複BOX20点勝負としたい。人気が割れているので好配当を期待しにくいが、シーウィザードあたりが激走することを願いたい。

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