【JRAレーティング】イクイノックス「有馬記念」はディープインパクト引退レース級の高評価! 凱旋門賞で早くも有力候補に
5日、JRA(日本中央競馬会)がレーティングの更新を発表した。
対象となったのは昨年12月24日から28日に行われたJRAの平地重賞競走、リステッド競走、その他のオープン特別競走。ホープフルS(G1)を勝ったドゥラエレーデのレーティングが114と、朝日杯フューチュリティS(G1)のドルチェモア(116)を下回るなど、今回もいくつか注目すべき点があった。
そんな中、最も話題を呼んだのが有馬記念(G1)を制したイクイノックスのレーティングだ。
天皇賞・春(G1)と宝塚記念(G1)を制し、年度代表馬に最も近い存在だったタイトルホルダーを筆頭に、前年の年度代表馬エフフォーリア、ジャパンC(G1)でG1初挑戦初制覇を決めたヴェラアズール、エリザベス女王杯(G1)の覇者ジェラルディーナなど、近年屈指の好メンバーが顔をそろえた昨年の有馬記念。
まさに「現役最強馬決定戦」といえるレースだったが、結果は3歳馬のイクイノックスが勝利。2022年の年度代表馬に大きく前進するとともに、歴戦の古馬に世代交代を突きつける格好となった。
2馬身半差は紛れもない完勝。最後の直線で楽々と突き抜けた走りは“イクイノックス政権”の誕生を予感させ、今年の競馬がこの馬を中心に展開されるであろうことはレースを観た誰もが感じたはずだ。
それだけに今回の発表以前から高レーティングが期待されていたが、叩き出された数値は126。識者の間では、早くも驚きの声が広がっている。
「高評価になることはわかっていましたが、126ですか……。予想のさらに上でした(笑)。昨年の有馬記念で同じく当時3歳だったエフフォーリアが非常に強いレースを見せましたが、それでも124。126は過去の有馬記念でも、ディープインパクトの引退レースと並ぶ歴代3位の記録になります。まだJRAが発表した段階で正式な最終決定ではありませんが、126は世界全体でも屈指の評価だと思います」(競馬記者)
ちなみに有馬記念における歴代最高は2019年リスグラシューの126(牡馬換算130)。2着サートゥルナーリアを5馬身突き放す圧巻の勝利だった。続く歴代2位はオルフェーヴルの129。こちらも2着ウインバリアシオンに8馬身差をつける歴史的な独走である。
「レーティングは出走メンバーのレベルや、そのライバルたちにどれだけ着差をつけたかで決まります。あくまで能力を数値化した目安ですが、2馬身半差の126は逆にイクイノックスの能力の高さを物語っているとも言えますね。ちなみに同じ126のディープインパクトの引退レースは3馬身差でした。イクイノックスはまだ3歳でしたし、古馬になった今年の走りが今から楽しみです」(同)
また「3歳の有馬記念制覇」に着目すると、後にG1・6勝馬へ成長するゴールドシップが記録したレーティングは124。現役最強のキタサンブラックを破ったサトノダイヤモンドでも122という数値だった。
この結果を踏まえて、イクイノックスが今年のG1戦線を席巻することは間違いなさそうだ。
凱旋門賞で早くも有力候補に
有馬記念制覇後、所属するシルクレーシングの米本昌史代表が「国内外でレースを選択していきたい」と言えば、管理する木村哲也調教師も「世界に立ち向かっていきたい」と口を揃えているように、今後は国内に留まらず世界を見据えるイクイノックス。
一方、世界のブックメーカーでは、早くも今年の凱旋門賞(G1)の有力候補に「Equinox(イクイノックス)」の名が浮上。2023年は日本最強馬が世界を沸かせる一年になるかもしれない。
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