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【AJCC(G2)展望】菊花賞1番人気がC.ルメールと初コンビ!4連勝中「遅れてきた大器」にも熱視線

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ガイアフォース 撮影:Ruriko.I

 22日、中山競馬場では芝2200mを舞台にしたAJCC(G2)が行われる。15日に行われた日経新春杯と同じ古馬中距離G2だが、それぞれの年齢別成績の傾向はガラッと変わる。

 日経新春杯は過去10年(2013~22年)で4歳馬が8勝していたが、AJCCでの4歳馬は2勝止まり。逆に6歳以上の“高齢馬”が5勝している点は見逃せない。

 4歳馬に苦戦データが存在するAJCCだが、今年は4歳馬の2頭に注目が集まりそうだ。

 1頭目は、前走の菊花賞(G1)で夏の上がり馬として注目を浴びたガイアフォース(牡4歳、栗東・杉山晴紀厩舎)である。

 1番人気に支持された菊花賞では8着に敗れたが、デビュー戦から素質の高さを窺わせていた。2歳夏の新馬戦で後のダービー馬ドウデュースに惜敗したが、2戦目で勝ち上がると、3歳夏に1勝クラス→セントライト記念(G2)を連勝。その勢いも買われて菊花賞では1番人気に支持された。

 迎えた牡馬三冠最終戦では、最内枠の好枠をゲット。スタートでやや後手を踏んでしまうが、二の脚を使って先行勢を前に見る6番手で末脚を温存した。

 勝負所で有力各馬が仕掛けていったが、ガイアフォースは内で窮屈になる場面も。それでも4角では先に抜け出しを図ったアスクビクターモアを射程に入れた4番手に取り付いたが、直線では伸びを欠いた。

 レース後、デビューから手綱を取ってきた松山弘平騎手が「距離もあるかもしれません」とコメントしたように、3000mは守備範囲外だった可能性は高い。

 今回は鞍上をC.ルメール騎手にスイッチ。快勝したセントライト記念と同じコースで行われる再始動となる一戦で、前走の借りを返したいところだ。

 注目4歳馬の2頭目はこれが重賞初出走のエピファニー(牡4歳、美浦・宮田敬介厩舎)。デビュー3戦目となった昨年3月の未勝利戦を勝ち上がると、11月のノベンバーS(3勝クラス)まで4連勝を飾って一気にオープン入りを果たした。

 2走前の白井特別(2勝クラス)では2着に2馬身半差をつけたが、それ以外の3勝は全て1馬身差以内。勝ち方に派手さはないが、好位から直線で確実に末脚を伸ばしてくるところが本馬の最大の強みだろう。

 デビューから6戦は全て1800mを使われてきたが、今回は一気に2ハロン延長。折り合い面に課題が残っているだけに、走ってみないとわからない部分はあるが、伯母にオークス(G1)と秋華賞(G1)を制したミッキークイーンがいることもあり、血統的にはプラスに働く可能性もあるだろう。

 脚質的にも中山向きで、遅れてきた大器が実績馬をまとめてなで斬っても全く不思議ではない。コンビ通算3戦3勝の戸崎圭太騎手を背に、5連勝で春のG1路線へ名乗りを上げることはできるか。

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ユーバーレーベン 撮影:Ruriko.I

 実績最上位は2年前のオークスを制覇したユーバーレーベン(牝5歳、美浦・手塚貴久厩舎)だ。

 ただし、オークス後は一度も3着以内の好走はなく目下7連敗中。特に昨年の後半は太目残りで11着に敗れた札幌記念(G2)はともかく、馬体を絞って臨んだ天皇賞・秋(G1)が8着、オークスと同じ舞台のジャパンC(G1)が10着と、残念な結果に終わった。

 久々の勝利に向けて、陣営は3歳春のフラワーC(G3)以来となる中山を選択。フラワーCは世代牝馬限定戦だったが、ややスローな流れを後方から鋭く追い込んでの3着と内容は悪くなかった。

「ベストは東京」といわれてきたユーバーレーベンが、中山へのコース替わりをきっかけに復活への足掛かりをつかめるか。鞍上は引き続きM.デムーロ騎手が務める。

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ノースブリッジ 撮影:Ruriko.I

 ユーバーレーベンと同世代のノースブリッジ(牡5歳、美浦・奥村武厩舎)は、3走前に勝利したエプソムC(G3)を含めて近6走は全て東京競馬場を使われてきた。

 しかし、中山が全くダメというわけではなく、通算成績は2戦1勝。勝利したのはデビュー2戦目の葉牡丹賞(2歳1勝クラス)で、すんなりと逃げの手を打って、4馬身差の圧勝劇を演じている。引き続き岩田康誠騎手とのコンビで重賞2勝目を狙う。

 レースの主導権を握るのは、おそらくバビット(牡6歳、栗東・浜田多実雄厩舎)になるだろう。

 前走の天皇賞・秋はパンサラッサの2番手から競馬を進めたが、直線で失速して最下位の15着に敗れた。しかし、今回は3年前のセントライト記念を逃げ切り、2走前のオールカマー(G2)でも見せ場たっぷりの4着に逃げ粘った得意とする舞台。マイペースの逃げに持ち込めれば、波乱を演出してもおかしくない。

 2年前の当レース覇者アリストテレス(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)は、武豊騎手から横山和生騎手に乗り替わっての変わり身に期待がかかる。

 この他には、昨年の七夕賞(G3)を完勝したエヒト(牡6歳、栗東・森秀行厩舎)、21年きさらぎ賞(G3)覇者のラーゴム(牡5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)、5年前の共同通信杯(G3)を制したオウケンムーン(牡8歳、美浦・岩戸孝樹厩舎)などの重賞ウイナーも虎視眈々と上位を狙う。

 ガイアフォースとエピファニーは4歳馬苦戦のデータを覆すことができるのか。AJCCは22日の15時45分に発走を予定している。

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