右回り千八マイスター爆誕!絶好舞台の中山牝馬Sで逃げ切りを狙う2連勝中の4歳馬とは
11日に牝馬限定のハンデ重賞、中山牝馬S(G3)が行われる。
最有力候補は重賞2勝馬のアートハウス(牝4、栗東・中内田充正厩舎)。他には中山を得意とするスルーセブンシーズ(牝5、美浦・尾関知人厩舎)や連覇を狙うクリノプレミアム(牝6、美浦・伊藤伸一厩舎)が出走を予定している。
これらの出走予定馬以外で好走を期待したくなるのが、右回りの芝1800mを大の得意としているウインピクシス(牝4、美浦・上原博之厩舎)だ。
これまでに8戦して「4-1-1-2」とキャリアはまだ浅いが、前々走の五色沼特別(2勝クラス)、壇ノ浦S(3勝クラス)を逃げ切りで連勝中と勢いは充分。斤量はトップハンデのアートハウスの57kgに対して4kg軽く前走から据え置きの53kgと恵まれた。
右回り千八マイスター爆誕!
全8戦の中身を分析すると、右回りの芝1800mのレースで4戦4勝と完璧な成績を残している。今回と同じ中山芝1800mでも勝ち鞍があり、中山への適性も問題ない。それ以外の条件では「0-1-1-2」で、連対を外した3回は全て左回りのレースと”得手不得手”がはっきりしており、まさに「右回り千八マイスター」と言えるだろう。
また、今回は展開にも恵まれそうな気配がある。ウインピクシスの他に確固たる逃げ馬は不在で、出走予定馬のうち過去5戦以内に逃げたことがあるのは、ウインピクシスとクロスマジェスティ(牝4、美浦・水野貴広厩舎)の2頭のみ。そのクロスマジェスティは4走前に逃げて大敗を喫し、それ以降は後方からの競馬に徹している。それ以外に思い切った逃げの手に出そうな馬も見当たらず、明らかにウインピクシスの単騎逃げ濃厚だ。
さらに、ウインピクシスが逃げ切った前走の壇ノ浦Sで2着に退けたリューベック(牡4、栗東・須貝尚介厩舎)は、先日の中山記念でヒシイグアスから0.2秒差と健闘。壇ノ浦Sの勝ちタイム1.47.3は過去5年間に重馬場で行われた小倉芝1800mのレースの中で最速タイとなっている。強敵相手に優秀な時計で逃げ切った経験は、大きな武器になる。
アートハウスの一強ムードが漂う中山牝馬Sであるが、4年連続で3連単の払戻が10万円超えの荒れるハンデ重賞だけに、どの馬にも優勝のチャンスがあるだろう。単騎逃げ濃厚・右回りの千八・軽ハンデ・前走ハイレベルとあらゆる好条件の揃ったウインピクシスが、連勝中の勢いのまま初重賞制覇を飾る逃亡劇を見せるか。
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