JRA【金鯱賞（G2）予想座談会】波乱必至の難解重賞に断！ハーツクライの「サイン」もバッチリ、打倒プログノーシスを託した実力馬と狙う特大万馬券

　先週行われた弥生賞ディープインパクト記念（G2）は、松山弘平騎手の3番人気タスティエーラが優勝。松山騎手×堀宣行厩舎のコンビは2週前の中山記念（G2）に続く重賞勝ちとなった。共同通信杯（G3）で4着に敗れていた馬の勝利で、今年の牡馬クラシック戦線はまずます難解さを増しそうだ。

　本企画は一応、編集部きっての穴党・黒井零と逆神の中川大河による「独断と偏券」の予想対決である。連敗続きをもはや平常運転といわれても、否定できない現状を打破すべく、2時間ドラマの崖の上に立つ決意で的中を狙いたいところである。

黒井零（以下、黒井）：なーんか締まらないんだよなあ、今年のクラシック……。ホープフルS（G1）で4着のファントムシーフが共同通信杯を勝つし、そのレースで4着に負けたタスティエーラが弥生賞を勝っちゃった。思っていた以上に強いじゃないか。誰だよ、前走乗っていたの。

中川大河（以下、中川）：まあまあ（笑）。遠回しにあの方をディスるのはやめてください。福永先生の教育が実を結んだ結果ですから。あ、名前言っちゃった。ファンの多い方なのでほどほどにしておきましょう。

黒井：それはさておき、今週は金鯱賞（G2）だけど予想は決まった？ 昨年は4着に負けたポタジェが本番の大阪杯（G1）を8番人気で優勝したレースでもある。今年の1番人気はプログノーシスになりそうな雰囲気だけど、どこまで信用していいのやら……。

中川：川田将雅騎手とのコンビで4戦4勝のパーフェクトですからね。川田騎手は先週日曜の中山で2戦2勝と絶好調。騎手人気もあって、この馬が本命のファンも多そうですよね。

黒井：だからといって、そんな人気馬においそれと乗っからないのも穴党の性。まずは逆神の予想から聞いてみようじゃあないか。

波乱必至の難解重賞に断！

中川：自信の「◎」はマリアエレーナです。2枠2番の絶好枠をゲットと運もあります。馬格のない牝馬ですから、トップハンデ56.5キロを背負わされた前走の愛知杯より、1.5キロ軽くなる55キロも魅力です。松山騎手の3週連続重賞Vに期待です。

黒井：そうきたか。でも連勝は堀厩舎の馬だったからなあ。昨夏の小倉記念（G3）は強かったけど、案外小倉巧者かもしれないよ。牝馬限定重賞を勝ち切れていないのは気になるね。

中川：うっ……、ちなみに「○」のディープモンスターも前走小倉でいい勝ち方をしている馬です。こちらは中京も1戦1勝ですし、小倉巧者という訳でもないです。菊花賞（G1）以来となる重賞挑戦で真価が問われる舞台ですね。

黒井：2頭ともどうしようかなと思っていた相手だけに、逆神が指名してくれたなら消せそうだなあ（笑）。「◎」フェーングロッテンで何とかなるかもしれない。2年前はギベオン、昨年はジャックドールが逃げ切ったように、この時期の中京コースは完全に前が優勢な馬場状態。中京は白百合S（L）勝ちもあるし、左回りも新潟記念（G3）で3着なら問題ないはず。他に行きたい馬もいないから、マイペースの逃げが打てれば展開の味方も期待できそうよ。

中川：黒井さんが私の「◎」を避けて買うのはもう慣れっこです。1週間後にまたここへ来てください。本当の当たらない予想ってヤツを教えてやりますよ。「▲」にプログノーシスを入れて、こちらの予想はご覧の通りです。

黒井：プログノーシスは押さえたけれど、この馬重賞未勝利の割に人気するから旨味がないんだよねえ。しかも今回は8枠12番の大外でしょ？ 末脚の切れは確かだけど、前の馬を捕まえ切れない惜敗が続いているのは気になる。

中川：そうはいいますけど、川田騎手で負けていないのも確かですよ。前走は藤岡佑介騎手で2走前は岩田望来騎手。天下のリーディングジョッキー様と比べちゃ可哀想ですって。馬券圏外に飛んだら配当は上がりそうですけどね。

黒井：それだよ、それ！ 「あんなこといいな、できたらいいな」の精神だ。タラレバ論は競馬ファンが大の得意とするところ。帝王に逃走はないのだーー！！

中川：いや、それ負けフラグだからやめましょうよ（笑）。さっさと次を教えてください。

ハーツクライの「サイン」もバッチリ

黒井：そうだった。「○」はハヤヤッコでいく。57.5キロの中日新聞杯で1.5キロ軽い56キロのプログノーシスとタイム差なしなら、同斤のここなら額面上は逆転の目途が立つ。冷ややっこの美味しい季節も近づいてきているし。

中川：残念ながら、私にはなーんにも響きません。2人とも印をつけているのは2頭だけですかね。どうせなら斎藤新（アラタ）騎手に乗ってもらいたかったですが。

黒井：折しもハーツクライが亡くなったから、出走メンバーで縁があるのは母父ハーツクライのこの馬1頭だけなんだよね。昨秋勝った中京・芝2000mのケフェウスS（L）でマリアエレーナを3着に下している上に、2着アドマイヤビルゴはカシオペアS（L）でプログノーシスを負かした馬。こちらも額面上で倒せる計算が立つ。

中川：それを聞いて私も急遽、印を足しました。このコーナーのせいで毎週600円ずつなくなるんです。そろそろ何とかしたいです。プログノーシスが馬券圏外に飛んだら、特大万馬券も期待できそうですよね。

黒井：髪の毛1本もこの世に残さぬくらいの覚悟でよろしく（笑）。

■中川の予想
◎マリアエレーナ
○ディープモンスター
▲プログノーシス
△ヤマニンサルバム
★アラタ
※買い目は三連単フォーメーションで、◎○→◎○→▲△★の計6点。

■黒井の予想
◎フェーングロッテン
○ハヤヤッコ
▲アラタ
△プログノーシス
★ポタジェ
※買い目は◎から馬連4点。三連複◎軸1頭流し6点の計10点。