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「最後は一杯になってしまった」ハナ差で戴冠を逃した雨中の安田記念から9年…かつてのホープが悲願のJRA・G1初制覇&メモリアルV達成へ

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「最後は一杯になってしまった」ハナ差で戴冠を逃した雨中の安田記念から9年…かつてのホープが悲願のJRA・G1初制覇&メモリアルV達成への画像1
三浦皇成騎手

「ここしかないと思っての騎乗でしたが、最後は早めに動いた分だけ脚が一杯になってしまいました」

 今から9年前の2014年に行われた安田記念(G1)。レース後にそうコメントを残したのは、16番人気だったグランプリボスと共に挑み、初のJRA・G1制覇をわずかハナ差で逃した三浦皇成騎手だ。

 降りしきる雨の中、不良馬場で行われたレースで三浦騎手とグランプリボスは中団馬群の真っ只中を追走。最後の直線では狭いところを割って伸び、ラスト200mで先頭へと躍り出た。

 しかし、当時レーティングで世界ナンバーワンの称号を手にしていたジャスタウェイも内から忍び寄ってくる。ゴール前は壮絶な叩き合いとなった末、わずかハナ差でジャスタウェイに軍配が上がった。

「今思い出しても痺れるレースでしたね。マイルG1・2勝の実績があったとはいえ、単勝万馬券の超人気薄だったグランプリボスがあそこまで激走するとは思ってもいませんでした。

なおゴール前での追い比べの際、三浦騎手がジャスタウェイの鞍上・柴田善臣騎手にエルボーをお見舞いするような形となったのは、いまでもファンの間で語り草となっています」(競馬誌ライター)

 あの激闘から早いもので9年の月日が経とうとしている。33歳となった三浦騎手は未だJRAのG1タイトルに手が届いておらず、連敗は113まで伸びてしまっている。

 しかし、お手馬ウインカーネリアン(牡6歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)とのコンビで挑む4日の安田記念では、いよいよ悲願達成もあるかもしれない。

 人馬は、これまで12回タッグを組んで8勝という抜群の好相性。安田記念と同じ舞台で行われた今年2月の東京新聞杯(G3)では、積極果敢にハナを奪って逃げ切り勝ち。勝ちタイムの1分31秒8は、昨年の安田記念のそれを0秒5も上回る快時計だった。

 また古馬になってから左回り芝1600mのレースでは、3戦3勝と一度も崩れたことがない。枠順は外寄りの17番枠に決まったが、陣営は「馬場の良さそうなところを通れそうなのでいいのでは」と前向きだ。条件的にはベストと言えそうなだけに、あとは三浦騎手の立ち回り次第で一発があっても不思議ではないか。

「三浦騎手といえば先月13日にJRA通算999勝目を挙げ、1000勝にリーチをかけましたが、その後は土曜終了時点で35連敗と足踏みが続いています。

日曜は安田記念の前に3つのレースに騎乗予定。このうちのどれかでメモリアルVを決めるかもしれませんが、もしかするとウインカーネリアンでJRA・G1初優勝&通算1000勝を同時達成する可能性もあり得るかもしれません」(同)

 デビューした頃は武豊騎手を超える逸材とも言われていた三浦騎手だが、16年目を迎えた今もG1未勝利というのは意外といえる。ただ、今年こそは喜びのコメントがレース後に聞けることを期待したい。

GJ 編集部

GJ 編集部

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