松山弘平「3連勝」ウィズユアドリーム急浮上も心中複雑!? 菊花賞(G1)を巡る「鞍上問題」は強敵の出現を示唆?

12日、小倉競馬で行われた西部日刊スポーツ杯(2勝クラス・芝2000m)は、3番人気のウィズユアドリーム(牡3、栗東・吉岡辰弥厩舎)が逃げ切り勝ち。3連勝を飾った。
「追ってからも後ろを離してくれましたし、良いレースをしてくれたと思います」
レース後、そうウィズユアドリームの走りを称えた松山弘平騎手といえば、先週5日に単勝1.7倍と断トツの1番人気に支持されたサリオスの全妹サフィラに騎乗するも、最後の直線で内ラチに接触してしまい勝利を逃したばかり。
本人も「申し訳ないとしか言葉が出ません」と振り返る痛恨の敗戦だったが、あれからここまで騎乗機会15連敗とリズムに乗れていなかっただけに、この勝利は一際大きいものになったに違いない。
また、今回の勝利は松山騎手にとって西部日刊スポーツ杯4勝目となった。これは過去30年を振り返ってみると、同じく4勝を挙げているのは福永祐一元騎手(現調教師)しかいない。そんな相性の良いレースだったことも勝利につながった要因になったのかも知れない。
レースでは好スタートから馬なりでハナを奪い終始逃げの態勢に持ち込み、最後の直線では二枚腰を使って1番人気セブンマジシャンの猛追を凌いだ。
セブンマジシャンといえば、今年1月の京成杯(G3)で皐月賞馬ソールオリエンスを抑え1番人気になったほどの逸材。そんな素質馬を抑えられたこともウィズユアドリームの能力が高いことを示している。
菊に向けて1頭でも多くの“夏の上がり馬”を確保
管理する吉岡調教師は「スタートが速く、道中でペースを落とせるように操作性がいい」と高く評価。ここまでの5戦全てを2000m以上で使われているだけに、今後は菊花賞(G1)を視野に入れて路線を選択していくとのことだ。
また、父サトノダイヤモンドは2016年の神戸新聞杯(G2)から菊花賞を制しており、血統的にも長距離は歓迎だろう。
ただ松山騎手には、すでに菊花賞を目標に調整されている日本ダービー(G1)3着馬のハーツコンチェルトという強力なお手馬が存在する。未勝利戦から3連勝となったウィズユアドリームだが、本番へ向けての鞍上問題は悩みの種の1つになりそうだ。
今年は皐月賞(G1)2着、ダービー3着とあと一歩のところで苦汁を飲まされている松山騎手。今回の勝利が6年ぶりの牡馬クラシック制覇の弾みにつながっていくのか、それとも強力なライバルの出現を意味しているのか。秋の大一番での松山騎手に注目したい。
PICK UP
Ranking
11:30更新
交通事故で乗り合わせたすべての馬が死亡……度重なる危機を奇跡的に乗り越え、最後は年度代表馬に。人知を超えた「奇跡の馬」サンデーサイレンス【前編】
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
競馬版『無限の住人』!? 米最高峰の舞台に立った「独眼竜」馬に熱視線も、意外と多い「隻眼の強豪」- 「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
- 有馬記念(G1)武豊「ウイニングラン」も残酷な結末! スペシャルウィーク、グラスワンダーが激突した1999年…… 最強世代の意地を懸けたラストバトル
- 母の全兄は「G1優勝」の現役種牡馬! 新進気鋭のオーナーがJRA新馬戦初V
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
















