
【セントライト記念(G2)予想】ソールオリエンス「一強」だからこそ誤算あり? 不気味過ぎる3連勝の上がり馬…「これからが本当に楽しみ」松山弘平も色気
今週末は土日月の3日間開催。2場開催とはいえ結果的に36Rが行われるため、競馬ファンにとっては楽しい?3連休となるのではないか。
キャリーオーバー寸前まで行った先週のWIN5だったが、今週はなんと日月の2回。日曜阪神にローズS(G2)、月曜中山はセントライト記念(G2)が開催と、ラスト一冠の行方を占うトライアルレースも控えている。
前回は京成杯オータムH(G3)の予想をしたものの、残念ながらハズレ。G1で通用しなくても得意の中山ならと期待したインダストリアを「◎」にしたものの、唸るような抜群の追い切りを見せていたソウルラッシュが快勝。59キロの斤量もおかまいなしに2着ウイングレイテストをねじ伏せたのは強かった。
浜中俊騎手から松山弘平騎手に乗り替わってから惜敗が続いていただけに、相性がよくないのかと思っていたが、どうやら完全に手の内に入れたらしい。この勢いならマイルCS(G1)に出て来ても期待してよさそうだ。
という訳で今回はセントライト記念の予想をしてみたい。馬券的な妙味を比較した場合、ソールオリエンスの出走するこちらより、ローズSが魅力的に映りそうだが、荒れるレースというのは、想定外のことが起こるのが付き物。下馬評もソールオリエンスが一強でおそらく単勝1倍台の大本命だろう。
対抗格もJ.モレイラ騎手のレーベンスティールと考えるファンが大多数。気の早いファンは2頭の1点勝負を考えているかもしれない。
ただ、こうして長年競馬をしていると、二強対決や一騎打ちといわれるレースで、人気の2頭がそのままワンツーというケースは意外と少ない気もする(気のせいかもしれないが)。古くはトウカイテイオーVSメジロマックイーンの対決で盛り上がった1992年の天皇賞・春(G1)やナリタブライアンVSマヤノトップガンの一騎打ちと見られた96年の天皇賞・春なんかもそうだった。
こういうときって1頭は馬券に絡んでも、もう1頭は凡走というオチもあるから気をつけたい。マスコミも煽るし、ファンもそうあって欲しいという願望を含めた人気が形成されやすいからだ。
不気味過ぎる3連勝の上がり馬…
そこで風穴を開けてもらおうと密かに期待しているのが、3連勝で殴り込みをかけてきた夏の上がり馬のウィズユアドリーム(牡3、栗東・吉岡辰弥厩舎)だ。
オーナーはゴールドシップでお馴染みとなった赤と白の勝負服の小林英一ホールディングス。父は2016年の菊花賞(G1)を制したサトノダイヤモンドで父子制覇も視野に入ってくる。
デビュー2戦は連敗して目立たない存在だったが、4月に京都の未勝利戦で初勝利を挙げると、7月中京の御在所特別(1勝クラス)、8月小倉の西部日刊スポーツ杯(2勝クラス)までノンストップの快進撃。春のクラシックに無縁だった馬が、手応えを感じるまま菊花賞トライアルまで駒を進めることに成功した。
成長の足跡は騎手のコメントでも確認できる。未勝利戦の吉田隼人騎手は「もともと力はある」「緩いのでよくなるのはもう少し先」と評価し、御在所特別からコンビを組んだ松山騎手は「しっかり走って突き放す強い競馬」「まだよくなる余地を残している」と好感触を残していた。

3連勝を飾った前走でも松山騎手は「強い競馬をしてくれた」「これからが本当に楽しみ」と、その将来性を認識するコメント。いずれも逃げ切り勝ちではあるが、単純に前にいただけのラッキー勝利ではなく、力の違いがあった上での勝利ということだろう。
そんなウィズユアドリームの最大の魅力は、やはり逃げ馬であるという点だ。
最大の敵となるソールオリエンスはハイペースの皐月賞(G1)を楽勝したように、後ろから繰り出す鋭い末脚が武器の馬。レーベンスティールにしてもライバルさえ負かせば何とかなると考えた場合、どうしてもソールオリエンスを意識した位置取りになるはず。
その2頭が先に仕掛けたら負けだと動き出しが遅れるようなら、レースは自ずと前の馬に有利な展開となっておかしくない。厄介なのは2歳王者ドゥラエレーデくらいだが、こちらは何がなんでも逃げに拘るタイプでもない。スタートさえ無難にこなせば、ウィズユアドリームがすんなりハナに立てると考えた。
鞍上の松山騎手は、昨年のセントライト記念をガイアフォースで制した舞台。先週の京成杯AHを勝利しており、一発を期待するには頼もしい騎手だ。うまくハマれば2週連続の重賞制覇も夢ではない。
■黒井の買い目
10番ウィズユアドリームから14番ソールオリエンスへの馬単と馬連。
馬単1点といきたいところだが、無敗の皐月賞馬に敬意を表して馬連も押さえたい。
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