【セントライト記念(G2)予想】皐月賞馬ソールオリエンスは「勝つべき」レース、ただし順当な決着ではなく、相手に走り頃の穴馬をチョイス
今回は東の菊花賞トライアル・セントライト記念(G2)を予想していく。先日急死した菊花賞馬アスクビクターモアも、昨年このレース2着からの戴冠であった。
まずは過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていこう。
日本ダービー 15頭
ラジオNIKKEI賞 4頭
ホープフルS、青葉賞、プリンシパルS(L) 各1頭
条件特別(2勝クラス) 4頭
条件特別(1勝クラス) 2頭
条件戦(1勝クラス) 2頭
となっている。ダービーからの休み明けの臨戦というパターンが最多。一部だがダービーで馬券圏内に入ったような馬が足慣らしに出走し、実力通りに好走する例もある。ラジオNIKKEI賞(G3)を経由するパターンもあり、こちらは好走からも凡走からも馬券に絡んできている。ローズS(G2)に比べると条件戦からの好走例がさほど多くはないが、チェックの必要はあろう。
続いて人気順の成績を見ていく。
1番人気 3-4-0-3
2番人気 1-3-2-4
3番人気 2-0-3-5
4~6番人気 3-1-3-23
7~9番人気 1-2-0-27
10番人気以下 0-0-2-55
となっている。1番人気は信用できる数字。近5年でも4頭来ているので、実績に見合わない押し出された1番人気でなければ軸にしても良さそうだ。あまり荒れる傾向にないレースではあるが、中穴以下の8番人気や9番人気のような人気薄が激走するケースも近年見られているので、人気薄でもチェックは必要そうだ。
これを踏まえて「◎」は素直に14番皐月賞馬ソールオリエンスとする。
前走は日本ダービー(G1)。内目の枠から好スタートを切って中団より前目の絶好のポジション。緩いペースで流れていき、そのまま直線へ。先に抜け出したタスティエーラを追って伸びてきたが、惜しくもクビ差届かず2着となった。
実績に関しては文句なし。デビュー2戦目で京成杯(G3)を完勝。そのまま無敗で皐月賞(G1)を制して、無敗2冠を狙ったダービーは本当に惜しい2着に敗れた。今回のメンバーで突出して抜けた主役である。
陣営からも最終追い切りで「予定通りの時計で楽に動けていた」ということで、久々としてもいい仕上がりと絶賛。返し馬でのイレ込みさえ抑えられれば「自ずと結果はついてくる」と強気のコメントが出ている。
確かに、死角と言えば休み明けだけ。しかし、これも鉄砲で1勝しているだけに休み明けでもきっちり走れるタイプなのだろう。いろいろな判断要素はあれど、クラシックホースが出てきたとなれば負けている場合ではない。菊花賞(G1)で2冠を狙うのであれば「どう勝つか」が焦点となる。したがって、予想としてはまったく面白みはないが、本命はこの馬である。
「○」は穴馬の10番ウィズユアドリームを挙げる。
前走は西部日刊スポーツ杯(2勝クラス)。中目の枠から好ダッシュを決めてハナを切っての逃げ。道中はスローペースに落とし、マイペースを作り出す。直線に入っても先頭を譲らず、先行勢が後ろから追ってきたが影を踏ませず逃げ切り勝ちした。
デビューが今年1月とやや遅めだったこともあり、デビュー戦を落として未勝利を勝ち上がったのは4月。しかし、そこから3連勝を決めて3勝クラスまで上り詰めた。
前走後も厩舎に置いて調整を進め「朝晩の気候の変化で調子は上向きになっている」との陣営の話もあり「ここでも楽しみにしている」と色気たっぷりのコメントが出ている。5戦のキャリアで4連対しているわけだが、3連勝はいずれも逃げ、初戦は2番手から2着と前での競馬で良績を残してきた。どちらかと言うと差し・追い込み優勢のレースだが、思いのほか前残りしたケースもある。
今回のメンバーでは前で競馬したい馬が少なく、すんなりハナに立てれば、そのまま残ってしまう可能性は十分にある。連勝の勢いも合わせて可能性を買ってみたい。
「▲」も穴馬、7番シルトホルンを推す。
前走はラジオNIKKEI賞。内目の枠からそのまま前を見る2番手につけて追走。ペースはやや速めに流れていき、そのまま直線へ。前残り展開になり、逃げ馬と並ぶとそのまま交わしたものの、すぐ後ろの馬に交わされて半馬身後れをとっての2着となった。
デビューは昨年の7月なので早めだったが、勝ち上がりは10月。そこから重賞を使ったりもしたが結果が出ず、クラシックに乗り損ねた。しかし、4月の1勝クラスで2着したあとは次戦で勝ち上がり、続く前走で重賞2着をマークした。勝ち鞍は2つだが、重賞2着の実績は光る。
前項の○ウィズユアドリームと同じく、この馬も前で競馬した方が好成績が残っている。しかし、必ずしも逃げる必要はなく、3番手あたりからでも結果は残っているので、○と併せて押さえておきたい。
「△」は人気しそうだが4番レーベンスティールと、穴馬13番ウインオーディンの2頭とする。
レーベンスティールの前走もラジオNIKKEI賞で、こちらは単勝1倍台の圧倒的な1番人気を背負って外枠からポジションを下げて後方待機策に。直線では前残り展開だったが、上がり最速の脚で怒濤の追い込みを見せ、1/2+ハナ差の3着となった。
ここまでキャリア5戦だが、すべて馬券圏内に入っている堅実派。初重賞ながら好走しただけに能力値は想像以上に高いものと思われる。
陣営からは、精神面の成長で「気持ちはフレッシュな状態」と好感触のコメント。実績では見劣るが「能力はソールオリエンスに劣るものではない」と強気な発言も聞かれた。実際、菊花賞へ向かうにしても他の重賞へ回るにしても賞金が足りないので、ここでは勝ち負け必須となる。勝負気配を感じるだけに、人気しそうだが押さえておきたい。
ウインオーディンの前走は阿賀野川特別(2勝クラス)で、出遅れて後方待機に。しかし、思いのほか速く流れたこともあって、ポジションを徐々に上げていき、4コーナー3番手で直線へ。逃げ馬が粘る展開で、上がり2位の脚で差を詰めていったが、1馬身及ばず2着に終わった。
2歳時には新潟2歳S(G3)でキタウイングの2着で賞金加算に成功したが、3歳初戦の共同通信杯(G3)で5着に敗れると、続く皐月賞でも歯が立たず8着。前走は休み明け初戦ということで、2着は善戦したと言えるだろう。
叩き2戦目に好成績が残っていないのが気がかりではあるが、共同通信杯と皐月賞の敗戦からはきっちり立て直しができていると見える。まともに走れば重賞級なのは間違いないので、敢えて叩き2戦目の上積みに期待して押さえてみたい。
ということで、今回は14番の軸で4番、7番、10番、13番へ3連複流しの6点勝負とする。ソールオリエンスが順当に来れば配当は必然的に下がってしまうのだが、そこを埋め合わせできるような穴馬をチョイスしたので、組み合わせ次第では好配当もあり得る。
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