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【JBCクラシック(G1)展望】メイショウハリオ×テーオーケインズが6度目対決!交流重賞「3連勝中」ウィルソンテソーロと3強形成?

【JBCクラシック(G1)展望】メイショウハリオ×テーオーケインズが6度目対決!交流重賞「3連勝中」ウィルソンテソーロと3強形成?の画像1
撮影:Ruriko.I

 米国のブリーダーズC(G1、以下BC)を模範とする国内ダート競馬の祭典「JBC」が3日、大井競馬場で行われる(JBC2歳優駿は門別開催)。

 同日に組まれている3つのG1競走の中でも注目度が最も高いのがJBCクラシック(ダート2000m)だろう。今年はJRA勢7頭、地方勢3頭(大井2頭、金沢1頭)の10頭が出走を予定している。

 当初は無敗で南関東三冠馬に輝いたミックファイアが主役を務めるはずだった。ところが、前走のダービーグランプリ後に状態が戻り切らなかったため陣営は回避を決断。地方の雄が不在となり、一転してJRA勢による上位独占が濃厚となっている。

 中心はデビューから一貫してダートを使われているパイロ産駒のメイショウハリオ(牡6歳、栗東・岡田稲男厩舎)だろう。

 テン乗りの浜中俊騎手を背に重賞初挑戦でみやこS(G3)を制覇したのは2年前の秋。昨年のマーチS(G3)で重賞2勝目を挙げると、6月には帝王賞(G1)で強豪馬を蹴散らしてG1初制覇を遂げた。

 その後は盛岡で開催された昨年の当レースに出走するも、結果は5着。浜中騎手は「左回りより右回りの方がいいかな」と、敗因のひとつにコース適性を挙げていたが、続く右回りの東京大賞典(G1)で3着に敗れたことで、評価はやや下降線を辿った。

 そんなメイショウハリオの評価が再上昇したのは今年の初戦。オープン昇級後は1800m以上の距離を使われていたが、始動戦に1600mのフェブラリーS(G1)を選択。スタートで大きく出遅れ、道中は離れた最後方を追走する厳しい展開となったが、直線で豪脚を繰り出して、3着に追い上げた。

 一息入れて、春はかしわ記念(G1)に出走すると、中団後方から直線で脚を伸ばして優勝。2000mに続き、マイル戦でもG1を勝利。さらに続く帝王賞で同レース連覇を達成した。

 今回は4か月ぶりの休み明けとなるが、大井2000mは通算「2-0-1-0」と得意とする舞台。次走に予定しているチャンピオンズC(G1)を前に秋初戦を白星でスタートさせたい。

 G1を2連勝中のメイショウハリオに対し、テーオーケインズ(牡6歳、栗東・高柳大輔厩舎)は、目下4連敗中とかつての勢いは影を潜めている。

 21年には帝王賞とチャンピオンズCを制し、同年のJRA最優秀ダートホースに輝いた。昨年はG1・1勝に終わったが、それが盛岡開催の当レース。しかし、続くチャンピオンズCで4着に敗れると、今年は川崎記念(G1)2着、ドバイワールドC(G1)4着、帝王賞3着と、大崩れはしていないものの、詰めの甘さを露呈している。

 ちなみに同世代のメイショウハリオとは過去5回の直接対決があり、3勝2敗と勝ち越している。14年盛岡→15年大井と今回と同じパターンで連覇を達成したコパノリッキー以来のJBCクラシック連覇となるかにも注目だ。

 メイショウハリオの1強とも、同馬とテーオーケインズによる2強とも呼ばれる今年のJBCクラシックで、虎視眈々と勝利を狙うのがJRA勢“第三の矢”ウィルソンテソーロ(牡4歳、美浦・小手川準厩舎)だ。

 デビューから3戦は芝で凡走続きだったが、3歳夏にダートに転じてブレーク。新潟ダート1800mで未勝利戦を大差勝ちし、一躍注目の存在となった。

 続く2戦目の1勝クラスも5馬身差で圧勝すると、2勝クラス、3勝クラスを難なく突破し4連勝。オープン昇級初戦の名古屋城S(OP)こそ5着に敗れたが、その後は5月のかきつばた記念(G3)から交流重賞を3連勝中と波に乗っている。

 近3走は川田将雅騎手が手綱を取っていたが、同騎手は本場米国のBCに参戦。同じテソーロ軍団のウシュバテソーロに騎乗するため、今回は5年目の若手・菅原明良騎手がテン乗りで代打を務める。菅原明騎手、そして開業4年目の小手川調教師はともにG1初制覇も懸かる。

 昨年12月以降に5戦4勝、3着1回の好成績を残しているキングズソード(牡4歳、栗東・寺島良厩舎)も伸び盛りの1頭だ。

 近2走は三宮S(OP)、阿蘇S(OP)とオープンクラスを2連勝しており勢いは随一。3走前のアンタレスS(G3)でもプロミストウォリアの3着に入っており、重賞でも勝ち負けできる実力をつけている。

 血統的にも全兄のキングズガードがダート短距離路線で息の長い活躍を見せており、初となる地方の砂に適性を示せば大駆けがあっても驚けない。鞍上は短期免許で来日中のJ.モレイラ騎手が務める。

 この他には、昨年のジャパンダートダービー(G1)を制したノットゥルノ(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)、昨年の当レースで4着に好走し、続く浦和記念(G2)で重賞初勝利を挙げたクリノドラゴン(牡5歳、栗東・大橋勇樹厩舎)、交流重賞の常連で佐賀記念(G3)と白山大賞典(G3)を制しているケイアイパープル(牡7歳、栗東・村山明厩舎)なども上位をうかがう。

 地方競馬史上最高額となる1着賞金1億円を手にするのは果たしてどの馬になるのか。注目のJBCクラシックは3日17時に発走予定だ。

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