GJ > 競馬ニュース > 「幸福」届けた胡蝶蘭  > 3ページ目
NEW

武豊復活の裏側に19年前の運命の「出会い」キズナにキタサンブラック……キャリア最大の逆境に2つの「幸福」を届けた偉大な胡蝶蘭

【この記事のキーワード】, ,

 現在、武豊の活躍をもって「武豊復活」と記すメディアはどこにもいない。栄華を極めた全盛期と比較することはできないが、それでも天才騎手はすでにかつての輝きを存分に取り戻しているからだ。

 そして、その中心には今週の宝塚記念でも大本命となるキタサンブラックがいる。この偉大な現役最強馬こそが「武豊復活」の象徴と述べても過言ではないだろう。

 だが、このキタサンブラックにしても最初から武豊が騎乗していたわけではない。デビュー当初から手綱を執り続けていたのは北村宏司であり、武豊は彼の負傷離脱をきっかけとしてチャンスが巡ってきたのだ。

 しかし、そこでなぜ武豊の名が挙がったのか。そこにはオーナーの北島三郎の意向も然ることながら、それ以上にキタサンブラックを管理する清水久詞の後押しがあった。

 実は1998年当時、浜田の下でファレノプシスの調整を担当していたのが清水”厩務員”であり、武豊との親交はファレノプシスを通じて始まっていたのだ。これももし武豊がファレノプシスと出会っていなければ生まれなかった絆なのかもしれない。ある意味で彼女は、武豊の代表馬ディープインパクトよりも重要な存在だったといえるのではないだろうか。

 胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」。その言葉通り、ファレノプシスは最愛のパートナーに、キズナとキタサンブラックという極めて大きな2つの幸福を届け、昨年7月1日にくも膜下出血のため他界した。

 あれから間もなく1年。運命的な出会いを果たしたキタサンブラックとの宝塚記念を経て、ファレノプシスの一周忌が訪れようとしている。
(敬称略)
(文=浅井宗次郎)

武豊復活の裏側に19年前の運命の「出会い」キズナにキタサンブラック……キャリア最大の逆境に2つの「幸福」を届けた偉大な胡蝶蘭のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

23:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 【日本ダービー】「過去20年連対ゼロ」の苦戦でも今年はG1級!? C.ルメールも認めた実力馬がジャスティンミラノ打倒に虎視眈々
  2. ドゥラメンテ「最後の大物」出現なるか。わずか4世代から三冠牝馬リバティアイランドやG1・3勝タイトルホルダー「伝説」の最終世代をピックアップ
  3. 「プチ炎上」斎藤新の裏で踏んだり蹴ったりの苦労…三浦皇成を襲ったすれ違いの春、「C.ルメールの復帰」も関東のベテランにダメージ直撃か
  4. 【オークス(G1)展望】桜花賞馬ステレンボッシュの二冠阻止は「不完全燃焼」武豊か、「計画通り」川田将雅か。混戦の牝馬クラシック第2章が開幕!
  5. 福永祐一厩舎「初G1」はこの大物!? リバティアイランド、フォーエバーヤングの妹…来年のクラシックもキズナ産駒は大注目!
  6. T.オシェア「存在感なし」のまま馬質急降下…。レガレイラ、シックスペンスらの代打浮上もG1騎乗予定なし。UAEのレジェンドが大きく躓いた「あの一鞍」とは
  7. 開業2ヶ月の福永祐一厩舎に早くも絶賛の嵐! 大スランプのダノンスコーピオンが復活した“マジック”の裏側
  8. 関東名門がアーモンドアイ初仔と目指す「最後」の日本ダービー! 今夏C.ルメールとデビュー予定、3年前の「超大物」が逃した舞台へ
  9. 武豊「クラシック好走」の実力牝馬と新コンビ結成! 最多勝利新人騎手にも輝いた「かつてのホープ」が2度目の降板に
  10. J.モレイラ「出禁回避」へ負けられない戦い! 桜花賞馬ステレンボッシュは「騎乗不可」、日本ダービーでも悩ましい選択?