【有馬記念】ダイユウサク、マツリダゴッホらが教えてくれた穴馬条件…今年の狙い目は「○○に強い」に手掛かりあり【東大式必勝馬券予想】
“コロナ明け元年”の2023年もいよいよ大詰め。24日はグランプリ・第68回有馬記念(G1)が開催される。歴代優勝馬には“初の五冠馬”シンザンを筆頭にテイエムオペラオー、ディープインパクト、オルフェーヴル、そして去年のイクイノックスら歴史的名馬たちが顔を並べ、トウカイテイオー、オグリキャップの涙の復活劇、2年連続のトウショウボーイvsテンポイントの激闘など、幾多の名勝負が繰り広げられてきた。
書きたいレースは山ほどあるが、皆さんの記憶にも新しい2017年のレースと芸能史にも燦然と輝くことになる表彰式をしたためておこう。
イクイノックスの父、キタサンブラックの引退レースとなり、ファン投票は当然1位で単勝1.9倍のぶっち切り1番人気。今年と同じくクリスマスイヴの中山、冬晴れ良馬場、10万人超の大歓声の中ゲートは開く。
レジェンド武豊騎手を背に白い帽子の1枠2番から完璧なスタートを切ったキタサンブラックは難なくハナを奪う。1000m通過が61秒の絶妙なペースで先頭を守りつつ、直線入口でスパート。更に差を広げ、C.ルメール騎手のクイーンズリング、直前のジャパンC(G1)で苦杯を喫したシュヴァルグランらの2、3着争いを尻目に逃げ切った。「これが男の引き際だ!」フジ・青嶋達也アナ絶叫の中、1馬身1/2差で悠然のゴールを果たす。
北島三郎さんと中山馬主協会会長との意外な関係
興奮も冷めやらぬ中、表彰式が行われ私は一部始終を中山スタンド5階で眼福にあずかった。馬主は演歌界の大御所、北島三郎さん、そして中山馬主協会賞のプレゼンターは同会長の西川賢氏。昭和の栄光の芸能界がここに蘇る。
実は西川賢氏の父、西川幸男氏は「王将」で有名な大歌手・村田英雄さんを発掘し芸能事務所・新栄プロダクションを立ち上げ、当時新人歌手として入ってきたのが若き日の北島三郎さんだった。
更に自分の息子である賢氏も芸名・山田太郎でデビューさせ、昭和40年に出した「新聞少年」が大ヒット。紅白歌合戦にも初出場を果たし、3年連続出場の北島三郎とともに晴れの舞台に立つ。賢氏はその後、父の事務所を継ぎ社長に。父の競馬好きも継ぎウエスタンダンサー(2008年京阪杯・G3)など持ち馬にも恵まれ中山馬主協会会長、今は日本馬主協会連合会会長にまで上り詰めた。
北島三郎さんにとっては恩師のご子息であり兄弟弟子。有馬記念の舞台でのトロフィー授与と交わされた固い握手は、芸能界に生きるものにとって涙と感慨なしには見られなかった。
最終レース後のお別れセレモニーでは5万人もの観客が居残る中、サブちゃんが「まつり」とともに新曲「ありがとうキタサンブラック」を披露。そして西川賢氏も年明けの私の歌謡番組に歌手・山田太郎として出演、このエピソードトークとともに昭和37年の北島三郎出世作「なみだ船」を力強く熱唱していただいた。
私はこの有馬記念には関係者としてご招待を受けていたわけだが、生涯忘れえぬ思い出を頂戴した。先日引退式を行ったイクイノックスの父の輝ける余話として記憶に留めていただければ幸甚だ。
そろそろ「東大馬券王の大よそー」に移ろう。キタサンブラックとイクイノックス父仔やオルフェーヴルのように強い馬が強い勝ち方をする一方、アーモンドアイの凡走や「これはビックリ、ダイユウサク!!」(フジ・堺正幸アナ)のような伏兵が飛んでくることもある、一筋縄ではいかないレースである。
アバウトな東大式鉄則で恐縮だが「東京コースのイメージが強い馬は危ない」、誰も話題にしないが3歳時のウオッカも11着に敗れている。
逆に「右回りに強い重賞勝ち馬は要注意」。ダイユウサク(14番人気)もそうだが、マツリダゴッホ(9番人気)、メジロデュレン(10番人気)、メジロパーマー(15番人気)など、人気薄で激走するのは決まってこの連中だ。
そこで、今年の登録馬を見渡してみると……中山牝馬S(G3)を勝ち、宝塚記念(G1)はイクイノックスのクビ差2着、4着の凱旋門賞(仏G1)も右回りだったスルーセブンシーズに目が行かざるを得ない。
阪神大賞典(G2)を快勝のジャスティンパレス、現在まですべて3着以内の桜花賞馬スターズオンアースとの三つ巴か。このレースで引退となるタイトルホルダーも中山コースの相性から外せない。少し世代的に頼りない3歳クラシック両馬には3着ヒモ程度でご遠慮願って、スルーセブン頭から前述3頭への3連単マルチを厚く、で心も懐も温かく2024年を迎えよう。
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