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G1で乗り替わる「負の連鎖」からの卒業が課題! C.ルメール、川田将雅や外国人騎手らがライバル…10年目を迎えた有望株が「悲願達成」に決意

G1で乗り替わる「負の連鎖」からの卒業が課題! C.ルメール、川田将雅や外国人騎手らがライバル…10年目を迎えた有望株が「悲願達成」に決意の画像1
鮫島克駿騎手 撮影:Ruriko.I

 1月13日からスタートした小倉競馬が3月3日をもって終了。最終日まで激戦の繰り広げられたリーディング争いは、17勝を挙げた鮫島克駿騎手が2位の藤岡康太騎手に2勝差をつけて戴冠した。

「冬の小倉は久々でしたが、地元の小倉で乗馬を始め、騎手として初めて騎乗したのも小倉、初めて大きな怪我をしたのも小倉、初重賞を勝ったのも小倉と、思い出のある競馬場のひとつです」

 鮫島駿騎手がそう振り返ったように、小倉競馬場は騎手として初めて騎乗し、初めて大きな怪我をした場所でもある。関係者からの手厚いサポートもあったようで、「騎乗している馬を考えればリーディングは取らなきゃいけないなと思っていました」とのこと。2015年のデビューから今年でキャリア10年目を迎えた同騎手だが、今年デビューした新人騎手たちと一緒のレースに騎乗したことをきっかけに、改めて初心の大切さを思い出したようだ。

 現在、全国リーディングで5位と好調の鮫島駿騎手だが、本人も喉から手が出るほど熱望しているのがG1のタイトルだろう。昨年はチャンスのある素質馬に出会えた一方で、本番での継続騎乗が叶わないケースが何度もあった。インタビューの最後に「今年こそはG1勝ちたいです」と締めくくったように、G1ジョッキーの仲間入りが当面の目標となる。

 あえて課題を挙げるとすれば、大一番における他の騎手への乗り替わりをいかに減らしていくかだろう。

G1で乗り替わる「負の連鎖」からの卒業が課題!

 乗れる騎手として認知されつつある鮫島駿騎手だけに、実力については問題ないと考えられるが、昨年に有力馬の陣営からスイッチを決断された相手はC.ルメール騎手や川田将雅騎手、短期免許で来日している外国人騎手たちだった。実績やキャリアで比較すると、分が悪いことも否定できないことは確かだが、それでも鮫島駿騎手なら継続で問題ないと、普段の騎乗からアピールする必要がありそうだ。

 そんな鮫島駿騎手は、2月20日からnetkeiba公式YouTubeチャンネルで『鮫島克駿のサメ活』もスタートし、「競馬ファンの皆さまに楽しんでいただけるような様々な企画を行っていく」内容らしい。こうして自身の考えを発信していくことにより、新規ファンの獲得や関係者の高評価に繋がれば、さらにチャンスが増えるかもしれない。

 実際、G1での乗り替わりを惜しむファンの声も増えてきた。昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)を制したジャンタルマンタルが川田騎手へと乗り替わった際には、「何の落ち度もなかったのに……」「克駿は完璧に乗りこなしていたはず」といった意見も多数出た。もちろん、しっかりと結果を残した川田騎手も素晴らしいのだが、乗り替わりがなかったとしても勝てたのではないかと感じてくれるファンが増えたのは、鮫島駿騎手の努力の賜物だったのではないか。

 そんな鮫島駿騎手だが、今週末のフィリーズレビュー(G2)でシカゴスティング(牝3、栗東・庄野靖志厩舎)に騎乗予定。初コンビを組んだ2走前のファンタジーS(G3)で12番人気の低評価を覆す3着に導き、阪神ジュベナイルF(G1)でも5着と好走した期待馬だ。

 本馬は調教でも鮫島駿騎手が稽古をつけており、チューリップ賞(G2)前の追い切りで併せ馬をした僚馬のスウィープフィートが強い競馬で勝利と悪くない流れ。桜花賞トライアルでしっかりと結果を残し、桜の舞台で大輪の花を咲かせたいところだ。

GJ 編集部

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