あわや「2度目の珍事」目前だった先週のWIN5、J.モレイラが阻止成功も20600円…過去にもこんなにあった「悲惨な低配当」の歴史
7日に阪神競馬場で行われた桜花賞(G1)は、J.モレイラ騎手が騎乗したステレンボッシュが優勝。満開の桜に見守られた仁川で大輪の花を咲かせ、見事に一冠目の牝馬クラシックを制した。
1番人気に支持されたのは、昨年の阪神ジュベナイルF(G1)を制した2歳女王アスコリピチェーノだったが、ゴール前の叩き合いで後れを取って3/4馬身差の2着。別路線組のクイーンズウォーク、チェルヴィニアも人気を集めたものの、それぞれ8着と13着に敗れた。
手綱捌きが冴えに冴えたモレイラ騎手は土日で重賞を連勝
短期免許で来日した名手の華麗な手綱捌きが際立つ一戦だった。鞍上のモレイラ騎手は前日土曜のメイン・阪神牝馬S(G2)もマスクトディーヴァで制しており、土日で重賞を連覇。ノリにノッているだけに皐月賞(G1)で騎乗を予定しているコスモキュランダも騎手人気を集めそうだ。
2番人気→1番人気と堅い決着になった桜花賞だが、この日のWIN5もなかなか目にすることのない“堅過ぎる”決着が続いた。
まず対象1レース目となった中山10R鹿野山特別(2勝クラス)を1番人気ホウオウスーペリアが勝利。鞍上の戸崎圭太騎手も鮮やかな手綱捌きで2着馬を2馬身半突き放す完勝を演じた。
2レース目の阪神10RダイワスカーレットC(3勝クラス)は、3番人気までの3頭が単勝一桁台。三つ巴の人気となったが、川田将雅騎手の1番人気エーデルブルーメが外から豪快に伸びて勝利した。
堅い決着が続いた中で最も注目を集めたのは3レース目の福島11RモルガナイトS(OP)だ。単勝オッズ1.5倍の断然人気に支持されたアサカラキングが出走していたため、多くのファンが1点勝負を敢行しただろう。そして結果も期待に応える快勝。5レース中3レースが終了した時点で1番人気が3連勝したこともあり、生き残ってはいるものの、WIN5を購入したファンから「堅過ぎて困る」「もしかしてめちゃくちゃ安い?」といった不安の声も出始めた。
そろそろ小波乱くらい起きるのではないかと思われた4レース目の中山11R京葉S(L)だが、こちらもまた吉田豊騎手の1番人気シアージストが2番手から押し切って勝利。荒れるときにはとことんまで荒れるWIN5としても滅多にお目に掛かれない1番人気4連勝が実現していた。
さすがにここまで堅いと、ラストの桜花賞が荒れない限り、低配当間違いなしとなった訳だが、こちらについては別の意味で密かに注目が集まった。
というのも、2011年4月24日の第1回から始まったWN5の歴史で対象5レースすべてを1番人気馬が勝利したケースは、過去に一度しかなかったからである。ちなみにそのときの開催は、天皇賞・秋(G1)をラブリーデイが勝利した2015年11月1日。もし桜花賞を1番人気が勝つようなら、「史上2度目の珍事」となるところだった。
だが結果は周知の通り、2番人気ステレンボッシュが勝ち、1番人気アスコリピチェーノは2着に敗れたため、当時の再現とはならなかった。
■WIN5の歴代低配当トップ10
2018.10. 8 グリーンCC、6050円(56058票)
2012.10.21 菊花賞、7320円(87953票)
2015.11. 1 天皇賞・秋、10260円(43675票)
2011.11. 6 みやこS、13720円(53509票)
2012. 1.15 日経新春杯、14600円(49839票)
2023. 9.18 セントライト記念、15380円(32947票)
2012. 6. 3 安田記念、15950円(42312票)
2017. 3.20 フラワーC、19160円(20912票)
2016.12.11 阪神JF、19560円(23392票)
2011. 7. 3 ラジオNIKKEI賞、19680円(108638票)
2024. 4. 7 桜花賞、20600円(24227票)
※開催日、5レース目、払戻(的中票数)
そして注目の払戻は2万600円で、これは歴代でも11番目の低配当。もし1番人気が全勝していればトップ10入りの可能性も十分にあっただろう。
とはいえ、毎週のように波乱が続いている今年のWIN5でもちろん最低配当。的中したファンも多かっただろうが、WIN5の魅力は何といっても宝くじにも匹敵する超高配当。数万単位で突っ込んでいるファンにとっては物足りない結果だったかもしれない。
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