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【福島牝馬S】メジャーエンブレム撃破も1番人気が一度もなかった「重賞3勝牝馬」…混戦ムードの今年は一攫千金も?【東大式必勝馬券予想】

【福島牝馬S】メジャーエンブレム撃破も1番人気が一度もなかった「重賞3勝牝馬」…混戦ムードの今年は一攫千金も?【東大式必勝馬券予想】の画像1

 牝馬牡馬のクラシック第一冠はどちらも拙稿の予想がズバリすぎる完全的中!続く天皇賞・春(G1)は28日だから今週末はG1の谷間。こういう時は桜を追いかけて第3場の福島に突撃するのはいかがだろう。市内は散ってしまったが、少し南下した二本松市の岳温泉なら桜はまだ踏ん張っているだろう。

 二本松は「智恵子抄」で有名な高村光太郎の妻・智恵子の出身地。今は記念館となった生家に立ち寄った後、残雪の安達太良山を眺めながらバスに揺られて25分のところに岳温泉はある。昭和末期に建国された「ニコニコ共和国」の名残もあって楽しい。温泉街から鏡が池に続くその名も「桜坂」は見事な満開の桜のトンネルとなる。朝から開いている温泉浴場で旅の疲れを癒し、急げば福島競馬場には午前中に悠々到着できる。

 さて本題の20日、福島牝馬S(G3・芝1800m)に入ろう。4歳以上の牝馬限定戦で1着にはG1ヴィクトリアマイル(5月12日・東京)の優先出走権が与えられるが、コースもレースの格も大きく異なるから関連性はほとんどない、と言っても過言ではない。昨年のステラリアも1着→9着だった。

 そんなローカル色たっぷりの牝馬戦、思い出のレースを挙げるとすれば2019年、6歳牝馬のデンコウアンジュが勝った一戦。

 同馬は2015年デビュー、2戦目の未勝利を勝った後、アルテミスS(G3)に12番人気で登場。出遅れるも直線で剛脚炸裂、逃げる圧倒的1番人気メジャーエンブレム(後にG1・2勝)をゴール寸前で差し切り、馬単は2万8670円という大波乱を演出する。

 しかし次走の阪神ジュベナイルF(G1)は2番人気となるもメジャーエンブレムにきっちり仕返しされ7着。翌年の桜花賞(G1)・オークス(G1)・秋華賞(G1)・エリザベス女王杯(G1)を皆勤したものの10,9,9,11着と振るわず。“あのメジャーエンブレムを負かした馬”の称号も忘れかけた翌年、ヴィクトリアマイルに11番人気で出走、アルテミスSと同コース同距離で何かを思い出したか剛脚復活、アドマイヤリードの2着に入り、今度の馬単は7万3750円だ。

 しかしまた勝ち星がないまま長いトンネルに入り、競馬ファンも新女王アーモンドアイに熱狂、メジャーエンブレムも彼女に勝ったデンコウアンジュの名もすっかり忘れかけたころ、2019年みちのくの福島牝馬Sに現れる。前2走3,4着の健闘が効いたか久々の上位4番人気。晴れの良馬場で10頭のゲートは開く。

 カワキタエンカがハナを奪いデンコウアンジュは後方3番手。4コーナーでまくり始め、短い直線も問題にせず1頭違う脚で一気に突き抜けた。アルテミスSから約3年半ぶりの勝利。2着が1番人気のフローレスマジックで、馬単2060円とおとなしい配当。優先出走権を得たヴィクトリアマイルを12着と凡走も翌年7歳で小倉開催の愛知杯(G3)を9番人気で快勝、馬単は2万6880円。8歳まで走り続け全39戦4勝で引退。

 いつ走るのかさっぱり判らず「重賞3勝なのに生涯1番人気が一度もなかった」クセの強~い名牝・デンコウアンジュの名を諸氏も心に刻まれたい。さらに“アルテミスSで化け物に勝った馬”の称号は現役のラヴェル(2着リバティアイランド)に引き継いでほしい。

 この辺で「東大馬券王の大よそー」に移ろう。

 そのラヴェルの名はなく、現時点ではG1に手が届かなそうなメンバーによる混戦ムード。過去10年の3連単平均配当は約43万3000円。千円台は前述デンコウアンジュの年だけ。1番人気は0勝。ここは人気を分け合いそうな4歳牝馬グランベルナデット、シンリョクカにはご遠慮願って5歳のコスタボニータを推す。過去10年で4勝の3番人気になりそうなことも強調材料。前走が中山牝馬S(G3)は10年の複勝圏のべ30頭中14頭(1頭は出走取消)、約半数だ。

 2(3)着候補にはのべ11頭もいる7番人気以下の馬。前走13着ながら福島は4戦2勝のウインピクシスに食指が動く。昨年はこの福島牝馬S13着のあとクイーンS(G3)で2着に入り波乱の立役者となった。こうなれば3(2)着には下位人気にも手を広げ平均43万円とやらの一獲千金を狙おう!

 新幹線の福島駅では日本一の人気駅弁、米沢の「牛肉どまん中」を販売している。高配当にあずかって愛する家族のため、たんまり買い込んで帰りの新幹線は美酒に酔いたいものだ。

尼崎昇

尼崎昇

初めて見たダービー馬はタニノハローモア。伝説的な名馬の走りをリアルタイムで見てきた筋金入りの競馬通は「当たって儲かる予想」がモットー。過去に東京大学で競馬研部長をつとめ、スポーツ新聞やラジオ解説を担当した勝負師の素顔は「隣の晩ごはん」や「おもいッきりテレビ」などの大ヒット番組を手掛けたキー局の元敏腕プロデューサー。德光和夫、草野仁ら競馬界の著名人との親交もあり、競馬談義を繰り広げる仲である。

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