
ジャスティンミラノを大幅に上回った「期待の良血」がG1に向けて出陣! C.ルメールに替わる新パートナーは「初制覇」のチャンス到来?
「期待の良血」がG1に向けて出陣!
今週末からスタートする春の東京開催。21日はオークス(G1)への優先出走権2枚を懸けてフローラS(G2)が芝2000mで行われる。
今年はレース名がフローラSとなった2001年以降、最少タイの14頭で争われることとなりそうだが、18日現在『netkeiba.com』の単勝予想オッズでも1番人気に支持されているバロネッサ(牝3歳、美浦・田中博康厩舎)は注目の1頭だ。
ロードカナロア産駒の同馬は母マルケッサということで、血統に詳しいファンにはお察しの通り、一昨年のホープフルS(G1)を勝ったドゥラエレーデの半妹。近親にも2016年の菊花賞(G1)と有馬記念(G1)を制したサトノダイヤモンドもいる良血である。そういった背景もあってか一口馬主クラブのキャロットファームで総額6000万円の評価を受けた期待の1頭だが、初勝利を挙げた前走の未勝利戦が凄かった。
バロネッサはデビュー3戦目となった2月の東京・芝1800mの未勝利で、2番手追走から直線抜け出す完勝。この位置から上がり3ハロン最速タイの34秒1を使われては、後続馬が置き去りにされたのも無理はない。鋭い切れ味を見せたこのレースだが、特筆すべきは良馬場でマークした1分46秒2の勝ちタイムだ。これは、同日のメインレース、共同通信杯(G3)のそれを1秒8も上回っていたのだからタダモノではない。
ちなみに今年の共同通信杯を勝った馬といえば、もはや言わずもがなだろうが、先日の皐月賞(G1)をレコードで制し、日本ダービー(G1)でも最有力視されているジャスティンミラノである。
「今年の共同通信杯は1000m通過が62秒7という超スローだったため額面通りに受け取ることはできないでしょうが、実はバロネッサの勝ち時計は過去10年間の共同通信杯と比べても上回っているんですよ。
もちろん馬場差などもあるでしょうが、バロネッサはG1・2勝馬サトノダイヤモンドの近親という良血でもありますし、もしかしたらとんでもない大物ということも考えられます」(競馬誌ライター)
津村明秀騎手「初制覇」のチャンス到来?

その強い勝ち方をした未勝利で手綱を取ったC.ルメール騎手は、残念ながらドバイワールドカップデーで落馬したことで現在は休養中。そのため今回は津村明秀騎手がバロネッサに騎乗することとなる。
同騎手は今年リカンカブールとのコンビで中山金杯(G3)を勝利し幸先のよいスタートを切り、ここまで重賞2勝をマーク。ルメール騎手が同1勝であることを考えると新パートナーとして不足はないはずだ。
「今年21年目の津村騎手はここまで重賞17勝をマークしていますが、これはすべてG3で重ねた数字であり、実はキャリアで一度もG2レースを勝ったことがないという珍しい記録も持っているんですよね」(同)
津村騎手にとってバロネッサと臨むフローラSは、初のG2勝利を挙げるチャンス。2週連続で調教にも跨っており「しまいの反応もよかった。開幕週は合うと思います」と、津村騎手はタイトル奪取に向けて好感触を口にしている。
結果次第では、オークスでも楽しみな存在になることが予想される。まずは前哨戦で良血の走りをしかと見届けたい。
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