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JRAも「大誤算」の7馬身差圧勝劇でダート界に激震!? 「ルール崩壊」今年のフェブラリーS(G1)1番人気が示した超進化

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オメガギネス
オメガギネス

JRAのハンディキャッパーも驚きの圧勝劇

「出走予定馬の実績や最近の状態などを考慮し、各出走馬に勝つチャンスを与えるよう決められた重量を負担させるレース」

 上記はJRA(日本中央競馬会)の公式ホームページにおける「ハンデキャップ競走」の説明である。つまりハンデキャップ作成委員、いわゆるハンデキャッパーが出走した「どの馬にも勝つチャンスが巡ってくる」ように人為的に負担重量を設定するレースがハンデ戦というわけだ。

 ちなみにJRAのハンデキャッパーは、世界的にも極めて優秀と言われている。実際に先週までJRAで85のハンデ戦が行われたが、そのすべてで1着と2着の着差が0.5秒以内で決着。その内の75レース、88.2%は0.2秒以内、約1馬身半以内の接戦に収まっている。

 これには当然、出走各馬の能力の正確な見極めが必要。これがどれだけ凄いことなのかは、レースを予想する競馬ファンなら誰もがわかることだろう。

 しかし、レースを走る競走馬は日々常に進化する生き物だ。いかに有能なハンデキャッパーでも、時には大きくその想定が裏切られることがある。9日に行われた三宮S(OP、ダート1800m)では、さすがのハンデキャップ作成委員の面々も度肝を抜かれたに違いない。

「先頭は独走になった!楽勝!」

 そう実況されて、ゴールに飛び込んだのはオメガギネス(牡4歳、美浦・大和田成厩舎)だ。2着ラインオブソウルにつけた着差は、なんと7馬身差。ノーステッキで相棒にOP2勝目をプレゼントした松山弘平騎手も「追ってから突き放す。非常に強い競馬でした」と目を丸くするほどの圧勝劇だった。

「非常に強い競馬でしたね。キックバックを被るとやめる面のある馬が1枠1番ということで難しいレースになると思っていたのですが、終わってみれば、まったく問題にしない圧勝でした。元々、今年のフェブラリーS(G1)で1番人気に推されたほどの素質馬。これで賞金を加算することができましたし、秋には再び大きな舞台で活躍してくれそうです」(競馬記者)

規格外の勝利は陣営の努力の賜物

 記者がそう話す通り、オメガギネスは今年2月のフェブラリーSでは1番人気に推されたものの14着に大敗。確勝を期した前走のオアシスS(L)でも1番人気を裏切る3着に敗れていた。

 陣営は、この敗因をキックバックによるものと分析。今回のレース後には松山騎手が「前走でキックバックを被せておいてくれたことで、今回は慣れていると感じた」と進化を語っている。

 ちなみに先述した通り、先週までのハンデ戦85レースは、すべて1着と2着の着差が0.5秒以内に収まっていたが、オメガギネスと2着ラインオブソウルとの差は1.2秒。優秀なハンデキャッパーが管理するJRAのハンデ戦としては「ルール崩壊」と言えるような珍しい圧勝劇となった。

「勝ったオメガギネスの能力はもちろんですが、大和田調教師が『ここ2走はキックバックを気にしていたので、練習を積み重ねた』と語っていた通り、この勝利はまさに陣営の努力の賜物だと思います。最も砂を被りやすい1枠1番から勝ち切ったこの勝利は小さくないですし、今後が楽しみです」(別の記者)

 レース後、殊勲の大和田調教師も「ゲート練習や馬具の調整など、試行錯誤したことが今日の勝利へとつながっている。大きな1勝」と手応え。今後については「未定」としながらも、復帰は秋になる見込みだ。

 この勝利は当然、フェブラリーSの覇者ペプチドナイルをはじめ、ウシュバテソーロやレモンポップといったダート界のトップホースたちの陣営にとっても、小さくはない衝撃となるはずだ。G1・1番人気大敗の屈辱を乗り越えるオメガギネスが、再び旋風を巻き起こすか。今から秋が楽しみだ。

GJ 編集部

GJ 編集部

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