ジャンタルマンタル、ロマンチックウォリアーに「匹敵」のポテンシャル証明へ! 英国の名手が大絶賛した「ダービー候補」の走りに注目
今週末の新潟競馬は引き続き暑熱対策として、11時35分発走の5R終了後から約3時間半の休止時間が設けられる。メインレースは従来通り15時45分のスタートだが、7Rに組まれているので注意しておきたい。
土曜メインには芝1800mを舞台に新潟日報賞(3勝クラス)が開催される。ここに3歳馬として唯一エントリーしてきたのがトロヴァトーレ(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)だ。
レイデオロの初年度産駒であるトロヴァトーレは、3代母にソニンクを持ち、近親にはG1・2勝のディアドラや安田記念(G1)連覇のソングライン、ダービー馬ロジユニヴァースなどがいる良血。その期待通りに昨年はデビュー2連勝を決めた。
英国の名手W.ビュイック騎手も大絶賛
しかも、2戦目の葉牡丹賞(1勝クラス)で騎乗したW.ビュイック騎手がレース後、「ダービー候補の1頭として名乗りをあげられると思います」と大絶賛。世界的な大馬主ゴドルフィンの主戦を務める英国の名手にここまで言わしめたのだから、トロヴァトーレは今春の活躍が大いに期待されていた。
しかし、皐月賞(G1)の出走権を目指して挑んだ弥生賞ディープインパクト記念(G2)は1番人気に支持されたものの6着に敗戦。ダービートライアルの青葉賞(G2)でも11着に敗れ、春クラシック参戦は叶わなかった。
とはいえ、弥生賞で跨ったC.ルメール騎手が「悪い馬場で、走り方が悪くなりました」と話していたことから、本来の走りが見られなかった可能性もあり、この一戦のみで評価を下げる必要もなさそう。青葉賞は管理する鹿戸調教師が「大外枠が響いた」と振り返った通り、17番枠からの発走もアダとなったようだ。
また、このとき手綱を取った横山武史騎手が「距離が長いのかなと思います」と距離の不安を口にしたこともあってか、前走は一気に4ハロン短縮して東京・芝1600mの芦ノ湖特別(2勝クラス)に出走。初のマイル戦だったにもかかわらず、道中3番手を追走し直線で楽に抜け出すと、最後は後続に2馬身差をつける完勝を収めた。
ちなみに、勝ちタイムの1秒32秒5はNHKマイルC(G1)でジャンタルマンタルがマークした時計とわずか0秒1差。芦ノ湖特別の1週前に行われた安田記念を勝利した香港最強馬ロマンチックウォリアーの走破時計とも0秒2しか違わなかった。
これには再びコンビを組んだルメール騎手も「重賞を狙えるポテンシャルがあるので、これからが楽しみです」と、G1級の好タイムを叩き出したトロヴァトーレに高評価を与えたことも当然だったか。
昨夏の新潟で古馬に交じり3勝クラスを勝利したドゥレッツァはその後、菊花賞馬に輝いた。今週末のトロヴァトーレも快進撃に期待したい。