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【札幌記念(G2)展望】連覇プログノーシス×川田将雅VS雪辱のシャフリヤール×武豊! 飛躍の秋に向け、G1を見据える強豪が夏の大一番で激突!

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シャフリヤール
シャフリヤール 撮影:Ruriko.I

 18日、札幌競馬場では夏競馬の大一番・札幌記念(G2、芝2000m)が開催される。昨年は15頭立てのレースをプログノーシスが4馬身差で圧勝したが、今年は想定段階で12頭と少数精鋭のメンバーになりそうだ。さっそく展望していきたい。


 今年もG1馬が出走の意向を示しているが、まずは前年王者のプログノーシス(牡6歳、栗東・中内田充正厩舎)に敬意を表したい。

プログノーシスの近5走成績
プログノーシスの近5走成績

 初の札幌見参となった昨年の札幌記念は、まさに独壇場といえるレースだった。これまで後方から最後の直線で鋭い決め手を発揮したプログノーシスだったが、この日は主戦の川田将雅騎手が「今までやってきたこととは違う形」と振り返った通り、後方から早めの進出を開始。4コーナーで先頭集団を射程圏に捉えると、最後の直線では早々に先頭に立って後続を突き放して見せた。

 6歳を迎えた今年も金鯱賞(G2)1着→香港のクイーンエリザベス2世C(G1)2着は昨年と全く同じで能力的な衰えは感じられない。昨年は稍重での開催で、川田騎手が「特殊な馬場で適性の差も出たんでしょう」と圧勝劇を振り返っている通り、洋芝適性は抜群。悲願のG1獲りへ、ここは歴戦のG1馬が相手でも負けられない。


 一方、取捨が難しくなりそうなのがシャフリヤール(牡6歳、栗東・藤原英昭厩舎)だ。

シャフリヤールの近5走成績
シャフリヤールの近5走成績

 言わずと知れた2021年の日本ダービー(G1)の勝ち馬。他にも翌年のドバイシーマクラシック(G1)でG1・2勝目を挙げるなど、実績はこのメンバーNo.1だ。6歳を迎えた今年も3月のドバイシーマクラシックで2着となり、その健在ぶりをアピール。勝ったレベルスロマンスは先日のキングジョージ6世&QES(G1)でも3着に善戦するなど世界のトップホースの1頭だ。

 当然、プログノーシスのライバル筆頭に挙げられるべき存在だが、シャフリヤールには昨年の札幌記念でキャリア最低の11着に沈んだ苦い経験がある。

 これまで15戦4勝ながら2着2回、3着3回、4着2回、5着2回と、実は15戦中14戦で掲示板(5着以内)を確保しているシャフリヤール。つまり、唯一の大敗が昨年の札幌記念だったというわけだ。

 当時の鞍上・横山武史騎手は「馬場が悪いのは無理でした」と、雨で重くなった馬場に敗因を求めている。単勝1.8倍に推された不良馬場の神戸新聞杯(G2)でも4着に敗れており、当日の馬場状態には気を付けたいところだろう。今回は松山弘平騎手が騎乗停止になった関係で、武豊騎手と新コンビを組むことになった。


 ジオグリフ(牡5歳、美浦・木村哲也厩舎)に復活の気配が漂ってきた。

ジオグリフの近5走成績
ジオグリフの近5走成績

 一昨年の春、今や調教師となって活躍している福永祐一騎手を背に皐月賞(G1)を制したジオグリフ。将来を嘱望される逸材だったが、実は現在それが最後の勝利となっている。続く日本ダービ(G1)で7着に沈むと、これまでが嘘のような惨敗続き。馬券圏内どころか、掲示板に載ることさえ稀という状況を迎えてしまった。

 早熟説さえ囁かれる中、復活の兆しが見えたのが今春の中山記念(G2)だった。

 レース後に戸崎圭太騎手が「最後は鈍くなったけど、頑張ってくれました」と振り返った一戦。好位に付けたジオグリフは、最後の直線でも持ち前の粘りを発揮。結果は3着だったが、1つ下の皐月賞馬ソールオリエンスの猛追を振り切っている。

 その後は大阪杯(G1)で5着に敗れたものの鞍上の北村宏司騎手は「良い方向へ進んでいる」と復活に手応え。安田記念(G1)でも6着に敗れるなどワンパンチ足りない印象は否めないが、鞍上が「もう少し早めに進路が開いてくれれば」と悔しがった通り、最後の直線でやや不利な面があった。

 札幌は2歳夏に札幌2歳S(G3)を勝った思い出の地。ここで皐月賞馬が復活すれば、秋競馬が盛り上がるトピックスの1つになるはずだ。鞍上は横山武史騎手。


 ボッケリーニ(牡8歳、栗東・池江泰寿厩舎)のG2大将ぶりは、このメンバーでも通用するはずだ。

ボッケリーニの近5走成績
ボッケリーニの近5走成績

 一昨年の目黒記念(G2)を筆頭に重賞3勝を誇るボッケリーニだが、重賞2着が8回もある。その一方でG1では掲示板にさえ載ったことがないが、今回の舞台は最も実績のあるG2戦だ。

 いつも誰かに脚をすくわれる、勝てそうで勝てない競馬が続いているだけに、主戦の浜中俊騎手の騎乗ぶりが疑問視されることもあった。だが、「雷神」と称される世界のトップジョッキーJ.モレイラ騎手が乗っても2着が2回。これはもうボッケリーニのキャラクターなのかもしれない。

 今回は浜中騎手に手綱が戻るが、もしこのメンバーで勝つことが出来れば、秋の大舞台に向けて殻を破ることができるはず。この秋は長いキャリアの集大成にしたい。


 他にもダート・芝の二刀流で戦い続けるドゥラエレーデ(牡4歳、栗東・池添学厩舎)、この春に復活勝利を飾ったステラヴェローチェ(牡6歳、栗東・須貝尚介厩舎)、昨年の2着馬トップナイフ(牡4歳、栗東・昆貢厩舎)、AJCC(G2)の覇者ノースブリッジ(牡6歳、美浦・奥村武厩舎)など、骨太なメンバーが集まった印象だ。

 夏競馬の大一番を制し、秋に弾みをつけるのはどの馬か。札幌記念は18日の15時45分に発走予定だ。

GJ 編集部

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