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【小倉記念(G3)展望】3歳馬のシリウスコルトが中心も大混戦! 皐月賞(G1)2着馬コスモキュランダ、日本ダービー(G1)3着馬のシンエンペラーに次いだ実力を示せるか

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シリウスコルト
シリウスコルト 撮影:Ruriko.I

大混戦のサマー2000シリーズ第3戦

 11日、サマー2000シリーズ第3戦の小倉記念(G3)が行われる。今年は中京の芝2000mで争われることとなった。

 過去10年で1番人気が2勝、2番人気が1勝とハンデ戦らしく波乱の傾向が強い小倉記念。今年も予想に頭を悩ます大混戦になりそうな気配だ。


 最初に名を挙げたいのは、唯一の3歳馬となりそうなシリウスコルト(牡3歳、美浦・宗像義忠厩舎)だ。

シリウスコルトの近5走成績
シリウスコルトの近5走成績

 今春の弥生賞ディープインパクト記念(G2)で、後の皐月賞(G1)2着馬コスモキュランダ、日本ダービー(G1)3着馬のシンエンペラーに次ぐ3着で皐月賞の優先出走権をゲットしたのがシリウスコルトだ。

 これだけを見れば、ここでは格上といえる存在だが、本番の皐月賞では14着に大敗。当時の鞍上だった三浦皇成騎手曰く「2000mはギリギリの距離適性」だったそうだ。そうなってくると、同じ2000mの今回も厳しい戦いを強いられそうだが、成長の跡を示したのが前走のラジオNIKKEI賞(G3)だった。

 1800mの一戦で中団からレースを進めたシリウスコルトは4コーナーで早めの進出。最後はオフトレイルの末脚に屈しての2着だったが、三浦騎手は「ここに向けて調教からコントロールが利いて良くなっていた」と距離の融通に成長を感じている様子だった。今回は西村淳也騎手との新コンビとなる見込みだが、鞍上に不足はないだろう。2000mを十全にこなせるようになれば、この先の選択肢も広がってくるはずだ。


 また、小倉記念は一昨年にマリアエレーナが勝利するなど、「夏は牝馬」の格言通り牝馬の活躍が目立つレースだ。コスタボニータ(牝5歳、栗東・杉山佳明厩舎)への期待は決して小さくない。

コスタボニータの近5走成績
コスタボニータの近5走成績

 今年は1月の愛知杯(G3)から牝馬限定のG3を4回走って1勝、3着1回。福島牝馬S(G3)で重賞初制覇を飾っている。その福島牝馬Sでは1番人気だったが、他の3走もすべて3番人気以内とファンのこの馬に対する期待は大きい。

 だが、3番人気に支持された前走のマーメイドS(G3)では10着に大敗。レース後に岩田望来騎手が「ゲートがすべて」とコメントした通り、結果的にスタートの出遅れが致命傷になってしまった。今回はまずスタートが課題になるが、元々はゲートには難のない馬。牡馬が相手になるが、スタートを決めて本来の走りをしたい。


 サマー2000シリーズという点では、七夕賞(G3)で5着に好走したリフレーミング(牡6歳、栗東・鮫島一歩厩舎)に注目したい。

リフレーミングの近5走成績
リフレーミングの近5走成績

 前走の七夕賞では、いつも通りの後方待機策。最後の直線で懸命に追い上げたが5着まで。鞍上の丸田恭介騎手が「縦長の展開になってしまった」と振り返っている通り、展開が向かなかったようだ。福島民報杯(L)勝ちなど、実績のある福島でのレースだったが、脚質を鑑みれば、直線が長くなる中京に舞台が替わるのはプラスだろう。

 今回は湾岸S(3勝クラス)を勝利して、オープンクラスへ導いた川田将雅騎手と5カ月ぶりの再コンビ。トップジョッキーに成長した姿を示せるか注目だ。


 ディープモンスター(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)は、そろそろ重賞タイトルがほしい1頭だ。

 3歳時に単勝1.4倍の人気に応えて、すみれS(L)を快勝。菊花賞(G1)で5着するなどクラシック三冠をしっかりと完走したディープモンスター。だが、その後は期待されたほどの活躍を見せることができず、重賞の壁に跳ね返されている印象だ。

 だが、前走の鳴尾記念(G3)もあと一歩届かずの5着に敗れたが、主戦の浜中俊騎手は「今回は急仕上げ」と万全でなかったことを強調。ハ行で出走を取り消した前々走の影響が少なからずあったようだ。「順調に行けば重賞でもやれる馬」と、その評価は決して低くなく、今回は有言実行の一戦になりそうだ。

 他にも、条件戦を連勝中のマイネルメモリー(牡4歳、栗東・宮徹厩舎)、都大路S(L)3着のセントカメリア(牝5歳、栗東・高野友和厩舎)、マーメイドSで4着に好走したファユエン(牝6歳、美浦・勢司和浩厩舎)、昨年のこのレースの2着馬テーオーシリウス(牡6歳、栗東・奥村豊厩舎)、久々の登場となるメモリーレゾン(牝5歳、栗東・長谷川浩大厩舎)など、ハンデ次第では一発が狙えそうな伏兵陣もスタンバイ。

 夏のハンデ重賞らしい大混戦が予想される小倉記念は11日の15時35分に発走予定だ。

GJ 編集部

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