アスコリピチェーノ、ステレンボッシュ、チェルヴィニアに続け、ノーザンファーム産の関東馬・四天王レガレイラ登場!
ここ数十年の競馬界は、ずっと西高東低と言われている。
最近になってイクイノックスやアーモンドアイが登場したことで関東馬の巻き返しが目立つようになっているが、では「関東全体が関西と互角になったのか」というと、必ずしもそうではないようだ。
何故なら近年の関東馬躍進は、厳密には「ノーザンファーム産の関東馬」が大活躍しているだけに過ぎないからだ。先述したイクイノックスやアーモンドアイに加え、2021年の年度代表馬エフフォーリアもこれに該当する。
特に今年の3歳牝馬に至っては、この傾向が顕著だ。
昨年の阪神ジュベナイルF(G1)、今年の桜花賞(G1)、オークス(G1)の連対枠6つはアスコリピチェーノ、ステレンボッシュ、チェルヴィニアの3頭だけで占められているが、この3頭はすべて「ノーザンファーム産の関東馬」である。
これだけを見ても、如何に今年の3歳牝馬戦線で「ノーザンファーム産の関東馬」が絶対的な存在であるかが窺えるが、最も畏怖すべきは昨年末のホープフルS(G1)を牝馬ながらに勝利したレガレイラ(牝3歳、美浦・木村哲也厩舎)が牡馬クラシックへ挑戦していたにもかかわらず、この結果になっていることである。
「仮に牝馬G1実績のあるアスコリピチェーノ、ステレンボッシュ、チェルヴィニアを3強とするのであれば、同じように牡馬の3強を形成するジャンタルマンタル、ジャスティンミラノ、ダノンデサイルはすべて関西馬。今年の3歳世代は牡馬が関西、牝馬が関東と綺麗に割れました。
これがノーザンファームや社台ファームが意識したことなのかはわかりませんが、実際に先週の紫苑S(G2)でも、結果的には『ノーザンファーム産の関東馬』が1、2、3着を独占。対して、ノーザンファーム産の関西馬だったエラトーは2番人気に支持されながら8着に敗れています」(競馬記者)
単なる偶然かもしれないが、今週末のローズS(G2)における「ノーザンファーム産の関東馬」はレガレイラ1頭しかいない。異例の牡馬クラシック参戦から、今回が初の牝馬限定戦出走となるが、本番の秋華賞(G1)へ、改めてその強さを見せつけてくれそうだ。
一方、ノーザンファーム産ではないが、今年の3歳牝馬のトレンドである東高西低の流れを汲めばカニキュル(牝3歳、美浦・菊沢隆徳厩舎)にも注目しておきたい。
まだ1勝クラスを勝ち上がったばかりの上がり馬だが、フローラS(G2)3着の実力の持ち主。関東馬ながら紫苑Sではなくこちらに回ってきたのは、得意の左回りを求めてのもの。ローズSが関西圏のトライアルということもあって、関東馬の出走はレガレイラと本馬だけだが、ワンツーゴールの可能性も十分にありそうだ。
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