武豊「スキャンダル」「ケガ」など揺れに揺れた2017年。弟・幸四郎騎手「引退」から小浦愛「不倫疑惑」、そしてキタサンブラック「大団円」までをプレイバック!
落馬負傷は結局、次週以降にも影響を及ぼしてしまう。自身の手綱で10月の富士S(G3)を勝利し、マイルCS(G1)の有力候補に挙げられていたエアスピネルだったが、ケガを理由にまたも降板を言い渡される。
それだけでなく、1番人気で挑んだキタサンブラックのジャパンC(G1)でも、レース中に蹄鉄に不備が発生するアクシデントもあって3着に敗退。天皇賞・秋の復活勝利で、宝塚記念敗戦のショックを完全に払拭したように見えた武豊騎手だったが、再び大きな暗雲に包まれることとなってしまった……。
しかし、事実は小説よりも奇なりというのは、こういった持ってる男のためにある言葉なのだろうか。先月は俗に言う「フライデーされた」武豊騎手だったが、12月を迎えてパパラッチ以上に「思わぬところ」から逆転のきっかけとなる”救いの手”が舞い降りた。
「この度は、このような名誉ある賞をいただき、大変光栄に思います。競馬に対する姿勢が評価されたのであれば大変うれしいことです。今後も日本と国際競馬の発展のために精進してまいります。ありがとうございました」
12月11日、武豊騎手は日本のホースマンとして史上初、そして騎手としても世界初となるロンジンIFHA国際功労賞を受賞。国内外において、長年にわたりサラブレッド競馬の発展に対する多大な貢献が世界に認められた瞬間だった。
これを機に、周囲を取り巻いていた”暗雲”が吹き飛んだ武豊騎手。キタサンブラックの引退レースとなった年末の有馬記念(G1)では、ファン投票1位・単勝1.9倍に応える堂々の勝利を飾り、中山競馬場は「ユタカコール」に包まれた。
「稀代の名馬キタサンブラックを、大団円に導くことができました」との言葉通り、まさに終わり良ければすべて良し。人馬共に2017年は大団円の結果となった。
2018年編 深刻なキタサンブラック「ロス」そして、ケガの具合は……
残すところ12月28日の1日となったが、武豊騎手は年間82勝と74勝に終わった昨年よりも成績が向上。特に重賞勝利に関しては昨年の6勝から、13勝と全体でもM.デムーロ、C.ルメール両外国人騎手に続く第3位と、持ち前の勝負強さが復活した印象だ。
ただ、その一方で来年は、決して小さくはない不安が残っている。
年齢による衰えは然ることながら、やはりキタサンブラック「ロス」は致命傷になり得るほどの大きな穴だろう。昨年クラシックを戦ったエアスピネルがマイル路線へ、今年の相棒ダンビュライトもまだ自己条件を勝ち上がったばかりで、古馬王道のG1戦線を戦っていけるような手駒がいない状況だけに、早急なパートナー募集が問われている。
また11月の落馬負傷以降、未だに騎乗数を絞っている傾向にあることも気に掛かる。
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