東海S(G2)テイエムジンソク「鞍上交代」は? ウワサされる「外国人騎手偏重」の流れと、名物オーナーの「信念」と「信頼」関係
そういった中、テイエムジンソクはいわば”例外”の存在である。実際にチャンピオンズCの登録馬16頭の内、短期免許の外国人騎手を除けば大半がリーディング上位騎手であり、リーディング30位以下だったのはテイエムジンソクの鞍上・古川騎手ただ1人だった。
昨年だけを見ても、皐月賞を勝ったアルアインの松山弘平騎手や、オークスで2着したモズカッチャンの和田竜二騎手などが、あっさりと乗り替わりを告げられている。G1級のレースで活躍したとしても、いや、G1級のレースで活躍したからこそ逆にオーナーサイドに”欲”が出て、さらなる有力騎手への乗り替わりが告げられることも珍しくないのだ。
そういった意味で、テイエムジンソクの古川騎手も”薄氷”の存在であるという見方は依然強いままだ。パーフェクト連対を続けている間は問題なさそうだが、仮に「確勝級」とされる今回の東海Sで惨敗となれば、途端に尻に火が付く……いや、一気の降板を想像する人も少なくないはずだ。
だが、当の古川騎手はというと、そういった渦中の騎手が陥りがちな”ネガティブコメント”は一切聞かれない。「今年こそ、ジンソクにG1を勝たせてあげたい」と、このコンビに賭ける熱い意気込みがひしひしと伝わってくるばかりだ。
「古川騎手も、テイエムジンソク陣営もオーナーの竹園(正繼)さんを信用しているからでしょうね。外国人騎手への乗り替わりが盛んな中で、テイエム軍団の総帥である竹園さんはずっと日本人騎手を起用し続けています。
それも厩舎サイドの希望を優先して一部のトップ騎手ばかりではなく、中堅以下の騎手にもチャンスを与えることで有名ですね。実際にテイエムジンソクの以前の主戦騎手だった竹之下(智昭)騎手も、まさに崖っぷち騎手の1人でした。竹園さんは滅多なことでは自ら騎手交代を指示することがない、今の競馬界では貴重な馬主だと思います」(競馬記者)
ただ、そんな温厚篤実な竹園オーナーでも、珍しく自ら鞍上交代を求めた有名なエピソードがある。キタサンブラックに記録を塗り替えられるまでJRAの賞金王だったテイエムオペラオーに関する鞍上問題だ。
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