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日本ダービーで「ディープインパクト復権or没落」が決定? セレクトセール「大暴落」までも……

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 生産者の立場でいえば、昨年3000万円の種付け料を払って生産した馬が、5000万円以上あるいは1億円以上での取引を夢見ていたかもしれない。しかし日本ダービーでディープインパクト産駒が勝たなければ、その価値が一気に暴落することも考えられる。また馬主から見ても、オークスでクラシックディスタンスを克服したアーモンドアイの走りを見て、ロードカナロア産駒に購買意欲が傾くのは当然。ディープインパクト産駒の注目度が下がるのは目に見えているのである。

 この負の連鎖が続けば、今後ディープインパクトの種付け申し込みは減少していくだろう。種付け料はディープインパクトの4000万円に対しロードカナロアは800万円となんと5分の1、オルフェーヴルは500万円で8分の1なのだ。生産者の多くが落ち目のディープインパクトに4000万円を払うなら、勢いに乗るロードカナロアやオルフェーヴルに投資するのが賢明と考えるのは自明の理。そして種付け料が安ければ馬の代金も高騰せず、馬主も買いやすいので人気が出る。セレクトセールを前にしてこの流れは、ディープインパクトに4000万円の価値を付けた社台グループにとって決してプラスとは言えないはずだ。

 昨年ディープインパクトは241頭の種付けをこなしたが、仮に来年も今年と同じ4000万円でその申し込みが50頭減るだけで損失はなんと20億円にも達する。また昨年のセレクトセールでディープインパクト産駒の落札価格は、35頭の上場に対し合計47億9700万円と破格のもの。最高落札額はなんと5億8000万円で、1億円超えは17頭だった。この勢いが今年も続くとは考えにくく、全体の評価が平均2割もダウンすれば、それだけで9億円以上の損失になるのだ。

 産駒が走らないだけで数十億円の損失。これを回避するには週末の日本ダービーで産駒が勝利することが重要である。ここで新種牡馬が勝利するようなことになれば、ディープインパクト時代は終焉に向けて一気に傾くかもしれない。この日本ダービーはディープインパクト産駒にとってワーテルローの戦いとなるかもしれないのだ。

 加えてセレクトセールまでに行われる残り2つのG1レース、安田記念と宝塚記念で産駒が結果を出すことも望まれる。しかもただ勝利するだけではなく、話題性がありインパクトのある勝利が必要。それには武豊騎手のような人気騎手がディープインパクト産駒で勝利するのが理想的だ。日本ダービーと安田記念でその機会はないが、もし宝塚記念でそんなドラマが見られれば、一気にディープインパクトの人気が回復するかもしれない。

 レースだけでなく種牡馬事情も絡むのが競馬の奥深さ。海外ではサクソンウォリアーを筆頭にいよいよ本格的な活躍を見せているが、国内はどうか。日本ダービーはディープインパクト産駒がどんな走りを見せるか注目したい。

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