JRA「超大穴騎手」が復活の兆し……絶望の底から這い上がってきた男の「苦難の道」
「デビュー11年目にして自己ワースト記録を出したことで、かなり落ち込み、引退して調教助手に転向しようと考えていたようです。しかし、悩んでいた時期に、たまたま居合わせた横山典弘騎手に励まされたこともあり、踏み止まります。もう一度騎手として奮起することを決意しました」(同 記者)
2012年、生産も行なうオーナーのミルファームから騎乗オファーが多数来るようになり、主戦ジョッキーとして騎乗する。勝ち星こそ一桁のままであるが、騎乗機会が300鞍以上になり、人気薄を2、3着に持ってくる穴ジョッキーとなっていった。
「ここ数年は、勝ち星に飢え出した嘉藤騎手は、ミルファームの馬にも騎乗しつつも、ビッグレッドファームの馬や色々な個人馬主の馬にも乗るようになり、2016年は464鞍騎乗して10勝をあげました。ついに2桁台に戻ってきたのです」(同 記者)
昨年は自ら得意の営業力を駆使して馬集めに力を入れていたようだが、ミルファーム名義、ビッグレッドファーム名義の馬の騎乗数が激減。騎乗機会も300鞍を割り、3勝しか挙げられなかった。だが、過去に一度大きな挫折を覚えた嘉藤騎手は、これくらいのことでは挫けない。エージェントの文元仁氏(デイリー馬三郎記者)とガッチリ二人三脚で2018年は馬集めに奔走し、このところいい馬が回ってきているのだ。
「ラインカリーナが勝った日、じつは、ユニコーンSに出走登録していたイダペガサスが除外されてしまい、嘉藤騎手は悔しがっていたんです。それもそのはずで、この馬はノーザンファーム生産馬なんです。
これまで嘉藤騎手は、ミルファームやビッグレッドファーム等、社台グループの生産馬・オーナー馬のライバル関係にあたる馬ばかりに騎乗してきたので、社台グループの馬とは縁が無かった。ましてやノーザンファーム生産馬に騎乗する機会もなく、今年に入っても社台ファーム生産で個人馬主の馬に4度騎乗をした程度です。
それが今回、いい馬が巡ってきたのですから、かなり気合が入っていたと思うんですよね」(同 記者)
イダペガサスは、前走昇竜S4着、3戦2勝で力はある。嘉藤騎手がこの馬を馬券圏内に持ってくれば、以後ノーザンファーム生産馬が、あるいは社台グループ名義の馬が回ってくるきっかけになったかもしれない。
PICK UP
Ranking
23:30更新
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
JRA横山典弘騎手「史上最悪のポツン」が日本の頂点に!? 断トツ最下位で「ダービーの冒涜」大批判を集めた馬がレイデオロと並ぶ
武豊を激怒させた調教師が公開謝罪!? 「疑惑決着」のJBCレディスクラシック(G1)で地方馬初勝利の号泣調教師がテレビ出演- 母の全兄は「G1優勝」の現役種牡馬! 新進気鋭のオーナーがJRA新馬戦初V
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 「怒りの矛先は騎手でもいいよ」ダノンデサイル調教師の“横山典弘愛”が凄い!「競馬だから仕方ない」「最悪の流れ」呼び込んだ浜中俊の選択
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 【有馬記念】「使い分け」に一石投じた戸崎圭太が意地!ルメールキラーが3勝目で今年の屈辱もスッキリ?
















