JRA福永祐一「ブラックな奴は困る」モレイラ受験に本音……武豊とともに「外国人騎手」増える点に持論
J.モレイラ騎手の通年免許取得について大いに揺れている日本競馬界。さまざまな識者がコメントを出しているが、先日放送された『武豊TV!II』(フジテレビワンツーネクスト)で、武豊騎手、福永祐一騎手のふたりが、今回のモレイラ騎手の一件について心境を明かしている。
モレイラ騎手のJRA通年免許受験の話題になると、武豊騎手は「JRAも困るんじゃないですか?」と話し、さらに語学力の問題があるものの「落とすのも変でしょ。あれだけのジョッキーを」と、これまでJRAでも素晴らしい実績を持つモレイラ騎手の扱いに苦慮しているだろうとの考えを明かした。
そして一方の福永騎手は、「上手なジョッキーが来るのは、僕はいいと思います」と来日には肯定であるとの考えを示した上で、「一番困るのはブラックなやつが来るのが困る。本当に」と明かした。競馬は公明正大で行われるべきだとして、「JRAはちゃんと(人となりを)見る」「誰でも彼でもウェルカムっていうのではないのはそういう側面もある」との持論を展開していた。
「一昨年前、短期免許で来日していたルイス・コントレラス騎手から、アメリカでは乱用が問題視されていることもある医療用麻薬オキシコドンが検出されたことがありました。これはもちろん、JRAでは禁止薬物です。
近年、日本に外国人騎手が短期免許を取得して来日することも増えてきました。ですが、このコントレラス騎手のように違反をする者が出てしまうと、競馬の公正確保に疑いを持つファンが増えてしまう恐れがあります。福永騎手の発言はその辺りを考慮したものでしょうね」(競馬誌ライター)
今後も厳格な基準を突破した外国人騎手たちがJRAに多くやってくるだろう。日本人騎手たちの存在意義が問われることになるが、福永騎手は「それで淘汰されるならば仕方ない。無理やりしがみついてまでやる仕事じゃない」と語る。この発言には通算2100勝をあげた名騎手としてのプライドが見え隠れしているようにも思えた。
今後もグローバル化が進むと思われるJRA。福永騎手をはじめとした、日本人騎手たちにはなんとか意地を見せてもらいたいものだ。