武豊「神騎乗」3連勝に絶賛の嵐! オジュウチョウサン「刺激」で天才復活……超良血「10冠ベビー」で驚愕の大外一気
続く500万下で騎乗したインティは、この日が約1年ぶりの競馬で馬体重も+14kgと難しい状況だったが、レースはそんな不安を吹き飛ばす4馬身差の圧勝。好位からすんなり先頭に躍り出ると、そのまま押し切った。
冴え渡る天才騎手の手腕は留まらない。続くタイランドC(500万下、芝1400m)では、スイープトウショウのディープインパクト産駒、両親合わせて「G1・10勝」という良血馬スイーズドリームスに騎乗。
「今日は、ちょっと溜める競馬をしようと思っていました」
前走、好位からの競馬で1番人気8着と期待に応えられなかったスイーズドリームス。柴山雄一騎手からの乗り替わりとなった今回、大外の17番ということもあって、武豊騎手は思い切って後方からの競馬を試みたが、その作戦が見事にハマった。
後方13番手で最後の直線を迎えたスイーズドリームスは、大外に持ち出されるとライバルを一飲み。「切れましたね。良い脚を使います」と武豊騎手が評した通り、上がり3ハロン33.7秒はもちろんメンバー最速。強烈な末脚が持ち味だった父、そして母を彷彿とさせる豪快な大外一気だった。
「本人も昔から『暑さに強い』と話している通り、ここに来て一気に調子が上がってきた感じですね。目立てば目立つほど調子が上がってくる天性のスター気質なので、『500万下とは思えない緊張感でした』と笑ったオジュウチョウサンとのレースがいい刺激になったのかも(笑)。
また、昨年痛めた膝の調子が暖かくなって改善されてきたことも、好調の要因に感じます。痛めた直後は庇いながら騎乗する姿も目にしましたが、ここに来てそういった素振りはなくなりましたね。コンディションは明らかに上がって来ていますよ。先週の3連勝も見事でしたし、特に3戦目の大胆な騎乗は『天才武豊』の健在を思わせるに十分な内容でした」(競馬記者)