2016年「種牡馬種付け料・価値上昇+新種牡馬編」 まさかの産駒大活躍種牡馬、同時代のライバル2頭のデビューも
2016年種牡馬の種付け料が発表された(上位編はコチラ)。
ディープインパクトやキングカメハメハを筆頭に、1000万円を超える種付け料が提示できるのは、当然それに足る実績あってのことだが、産駒デビュー前から注目度が高かったのも事実だ。
そんな中、初期の期待度としては「さほど」だったものの、強豪馬を送り出すことで自身の種牡馬価値を一気に引き上げた馬も存在する。
種付け料300万円のスクリーンヒーローは、まさにその象徴的存在といえるだろう。昨年はスクリーンヒーロー産駒が「主役」を張った年と申し上げても大げさではなく、有馬記念制覇のゴールドアクターに、国内外G1競走3勝のマイル王モーリスも輩出。恵まれない繁殖牝馬、少ない種付け頭数ながら国内のビッグレースを次々制した実績は鬼神のごとし。生産界最大のサプライズとして、昨年の100万円から一気に3倍の額となった。
同じく300万円のブラックタイドもまた、全弟であるディープインパクトの影に隠れていた存在だった。同馬の価値を一気に引き上げたのは、北島三郎オーナーでおなじみのキタサンブラックである。昨年は菊花賞を制するなど重賞3勝、今年も天皇賞・春を制し宝塚記念でも3着好走と、抜群の安定感を示している。同じ血統にもかかわらず、粘りを持ち味とし長距離もこなすブラックタイドと、スピードを武器にマイル~中距離を得意とするディープインパクトと、一線級の産駒傾向が大きく異なっている点も興味深い。
2014年のファーストシーズンサイア―ランキングで2位に入ったキンシャサノキセキは250万円と、こちらも2.5倍の増額。特に2歳戦のスプリントで良績を残す産駒が多く、それ以降もシュウジが函館SS(G3)で2着に入るなど堅調な成績を収め続けている。スプリント路線で確固たる地盤を築く素養はあるといえるだろう。
と、ここまでが一気に価値を引き上げた種牡馬の代表例を紹介したが、今度はこれから価値を引き上げていくべき「新種牡馬」「デビュー前種牡馬」に注目しよう。
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