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【G1回顧・帝王賞】上半期を豪華に締めた! 武豊・コパノリッキーが完全復活を告げる圧勝劇!秋にはアメリカ挑戦も

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「いい時のコパノリッキーでした。勝つ時は、ものすごく強い」

 勝利騎手インタビューの武豊騎手の言葉は、まさにコパノリッキーの完全復活を印象付けるものだった。5番人気だったのは、おそらく昨秋にホッコータルマエと対戦した際は徹底マークに遭い、自分の競馬ができなかった心象がファンにあったからだろうが「僕があんまり信頼されていないのかも」と笑いを誘うあたりは、さすが帝王・武豊である。

 これでかしわ記念に続くG1連勝。フェブラリーS(G1)を制したモーニンや、このレースでも2着だったノンコノユメなど、若い世代の台頭が目立ってきたダート路線で、改めて王者の貫禄を示した。秋には米ブリーダーズC(G1)への挑戦も検討されているようだ。

 対してノンコノユメは、これでチャンピオンズC、フェブラリーSに続く3度目の大舞台2着。その切れ味が現役屈指であることを改めて証明した格好だが、差し一辺倒では頂点に届かないのが、昨今のダート王道戦線なのかもしれない。世代交代を告げるには、何かを変える必要がありそうだ。

 サウンドトゥルーは3着でも、2着馬に5馬身離されては素直に喜べる結果ではない。そしてノンコノユメを含め、何よりも致命的なのが、後ろが有利な流れでありながら、上がり最速をコパノリッキーに譲っている点である。これでは勝てるはずがない。

 4着には海外帰りながらも地力を示したホッコータルマエ。主戦の幸英明騎手は「力の衰えはない」と言い切っており、秋の巻き返しが期待される。5着には、昨年も4着に好走したユーロビートが入り、地方馬の意地を見せた。

 凄みを増して完全復活を遂げたコパノリッキーに、武豊騎手も「今の日本のダート界を引っ張っていく存在」と最大級の賛辞を惜しまない。秋は国内制圧か、それとも米国挑戦か……今年の競馬に、また一つ大きな楽しみが生まれた。

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