JRA「+32キロ重賞制覇」デアレガーロは高松宮記念(G1)で何キロ?
春の短距離王者決定戦である高松宮記念(G1)が、今週末に行われる。ダノンスマッシュとモズスーパーフレアの若きスプリンター同士の対決に熱視線が送られているが、密かに注目を集めている馬が1頭いる。前走の京都牝馬S(G3)を快勝したデアレガーロ(牝5歳、美浦・大竹正博厩舎)だ。
デアレガーロは、昨年の始動戦となった京都牝馬Sで勝ち馬ミスパンテールに0.1秒差の2着と好走。だが、続くヴィクトリアマイル(G1)では16着と大敗。その後も準OP戦では勝利したものの、重賞では勝つことができずにシーズンを終えていた。
そして今年も京都牝馬Sで始動。鞍上も同じく池添謙一騎手を迎えるなど昨年同様のスタートを切った。だが、ひとつ大きく違っていた点がある。馬体重が前走から32キロも増えていたのだ。デアレガーロは、486キロという過去最多の馬体重でレースに挑むことになった。
馬体重が増加してレースに臨むとなると、なにかしらの事情で調教が行えず、馬体を絞りきれなかったのではないかと推測する人がほとんど。ましてや30キロ以上の増加となれば、不安視するのも当然だろう。これが影響したのか、昨年2着にもかかわらず、デアレガーロは9番人気とあまり支持を集めることはできなかった。
だが、レースでは1番人気のミスパンテールをぴったりとマーク。最後の直線では馬群を縫うように進出すると、ひと足先に抜け出したアマルフィコーストを交し、さらに外から猛然と追い上げてきたリナーテをなんとか凌いでゴール。うれしい重賞初勝利を飾っている。
レース後、池添騎手は「折り合いもついていい感じで追走しました。いい形で直線に向くことができました」と振り返り、そして「正直(馬体重が)プラス32キロはどうかと思いました」と不安があったというが、「休み明け、絞ってこの体重という(大竹)先生の言葉を信じて臨みました」と、有馬記念を勝ったブラストワンピースも管理する大竹調教師への信頼を口にした。
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