麻雀Mリーグ・萩原聖人は来シーズンも「魅せて」勝つ! 麻雀界のレジェンドだけが辿り着いた境地「僕は、そこに挑みたい」【特別インタビュー】
■僕は、「そこ」に挑みたい。
――初年度を終えたMリーグですが、お話を伺って「課題はまだまだ山積み」であることを実感しました。その上で、チーム雷電はどういったチームを目指すのでしょうか?
萩原:選手として、チームとして「結果」を求めていくことは大前提。そこは揺るぎませんし、来シーズンの目標は当然「優勝」です。ただ、雷電のチームカラーの「『面白い麻雀』をちゃんと打った上で結果を出す」。このチャレンジは譲れません。
――トップ中のトップが集まるMリーグで「結果」と「魅せる麻雀」の両立は至難の業。何故、萩原さんは”いばらの道”に挑むのか。
萩原:これは多くの麻雀プロの人たちが、なかなか実現できなかったこと。「魅せて勝つ」を実践して、実際に勝ち続けた人は、僕は小島(故・武夫さん『ミスター麻雀』と呼ばれたレジェンド)先生しか知りません。僕は、そこに挑みたい。
僕のことを応援してくれるファンには苦労をかけてしまうかもしれないけど、もし結果だけに走って、あとで「雷電の麻雀っぽくなかったよね」というのは絶対に聞きたくない。僕の考えが絶対に正しいとは思ってないし、賛否両論あると思いますけど「そんな選手が1人くらいいたって、いいじゃないですか」と。
僕は俳優として30年間、見られ、見られたものの中で生きてきたので、これはもう「性(さが)」ですよ(笑)。
それにただ結果だけを求めると、それでファンになった人たちは、結果が出なくなると離れてしまうかもしれない。雷電を応援してくれる人は、イメージでは昔の阪神(タイガース)ファンみたいな存在であってほしいんです。たまたまユニフォームのカラーも似てるじゃないですか(笑)。
――確かに(笑)。かつて阪神タイガースは万年最下位でしたが、甲子園はいつも満席でした。
萩原:結果が出ないことでブーイングを浴びせられても、チーム愛だけは失わないみたいな。僕はファンとチームで、そういうコミュニケーションが取れるようになったらいいなと。もちろん、昔の阪神みたいに万年最下位になるつもりはないですよ!(笑)。
――では、最後に雷電ユニバースへ熱いメッセージを!
萩原:僕らが80試合戦い切れたのは、皆さんのおかげです。雷電ユニバースの皆さんが思っている以上に、僕らは励まされたり、力をもらってたんですね。そういった「仲間」に本当に悔しい思いをさせてしまったし、ファイナルシーズンでの戦いを見てもらいたかった。
だから「来シーズンこそ、見ててください」と。期待を裏切り続けるようなチームではないので。僕の好きな『別れの歌』(忘れらんねえよ)っていう歌詞にあるんですけど、「燃えカスも出ないくらい純粋にやりたい」。そういうところで完全燃焼したい。
しばらくは個人の戦いになりますけど「雷電・萩原聖人の麻雀」はブレないと思います。「面白い、魅せる麻雀」をこの半年間でさらに磨き上げて帰ってきますので、オフシーズンもチーム雷電の活動を応援し続けてもらえれば。
来シーズンも雷電の麻雀は、面白いんです!!
――ありがとうございました!!
(文、聞き手=浅井宗次郎)