『RTDリーグ2018』20回戦が「神回」と話題沸騰! 帝王・佐々木寿人が言葉を失う中「奇跡の逆転」トップを決めたのは

 しかし、これで終わらないのが麻雀界を代表する力を持つ猛者が集ったRTDリーグだ。

 ここから「激動」となる南場で最初に反撃を見せたのが、この局に懸ける猿川だった。巡ってきた南1局の親番で、石橋とのリーチ合戦を制して4000オールをゲット。12000点のあがりで30000点台まで点棒が回復し、一気にトップを狙える位置まで浮上する。

 このまま首位の平賀を捉えたい猿川。だが、次に驚異的な巻き返しを見せたのが、ここまで沈黙を貫き、持ち点が1100点まで追い詰められていた勝又だった。

 まずはリーチをラストチャンスの海底でツモあがって勢いに乗ると、自ら迎えた親番で大物手を連発。わずか数局で1100点しかなかった点棒を一気に42300点まで回復すると、平賀をまくって首位に立った。

 そのまま平賀と勝又の一騎打ちになるかと思われたが、そこに猿川が起死回生の跳満(12000点)をツモ上がり、三つ巴の状態のまま最終局を迎える。

 今局で解説を務める佐々木寿人が「凄い半荘になってきた」と言葉を失うほど激しい展開。トップの勝又が37100点、それを追う平賀が35200点、猿川が27800点と一応の点差こそあるものの、実況の小林未沙が「合計で一体どれだけの点棒が動いているのか……」と話した通り、もはや何があってもおかしくはない混戦模様となっていた。

猿川真寿プロ(中央)手前右は平賀聡彦プロ ※画像は『AbemaTV』から

 最終局。逃げ切りを図りたい勝又が、早々に鳴きを入れて喰いタンへ走る。逆転を狙う親番の平賀も、軸となる一気通貫へ急所の牌を次々と引き入れていく。そういった中、チャンタ気配と最も手牌の悪かった猿川が動きを見せる。

 9索をポンして、2枚あった字牌の東を切り出す覚悟の決断。逆転トップの満貫にはチャンタではなく、純チャンに仕上げる他ないのだ。とはいえ、手形はまだバラバラ……中盤で平賀の先制リーチを受けても、まだ苦しい状況だった。

 逆転を懸けた平賀のリーチを受けて追い詰められたのは、このまま逃げ切りたい勝又も同じだった。すでに2鳴きを入れて、あとには引けない状況。みすみす逆転を許せるはずもなく、危険牌を切り出していく。すると、執念で間4萬待ちのテンパイを入れた。

 さらにギリギリの状況の中で終盤を迎え、これまで危険牌を通しながらも耐えしのいできた猿川の元に、ついにテンパイが訪れる。だがドラの1索単騎待ちという、出あがりはまず期待できないケース。残された数回の自分のツモを信じる他ないまま、前へ進む。

 逆転へリーチを掛けた平賀、なりふり構わず逃げ切りたい勝又、そして悪形ながらも最後の最後に追いついた猿川。一体、誰がこの場を制し、同時にこの局をものにするのか――。

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