【RTDリーグ2018平賀聡彦インタビュー】苦節10年「無冠」だった侍が、わずか2年で麻雀界の頂点へ……伝説となった大逆転劇の「真相」
プロになって約10年間ほぼ無名の存在だったとはいえ、所属する最高位戦では史上唯一となるストレートでAリーグ昇格(当時)。そこから10期連続在籍など、プロの間ではその実力を高く評価されていた平賀。
そんな最高位戦を代表する実力者が、何故ずっと無冠だったのか……。『RTDリーグ』という業界最大級のビッグタイトルを掴み「無冠の侍」を返上した今でも「うーん、何なんでしょうね(笑)」と、本人も正確には原因を把握できていないようだ。
ただ、今回のインタビューを通じて改めて感じたのは「背負うモノが重い人間の強さ」だ。
奇跡的な大逆転を決めた準決勝最終日。自身が極めて追い詰められた状況にあったことは確かだが、それ以上に平賀の胸には支えてくれた仲間や恩人、そして応援してくれるファンへの思いがあった。
「侍」といえば、正々堂々1対1で斬り合うイメージがあるが、あの時の「マッコー侍」は紛れもなく一人で戦ってはいなかった。
「背負うモノの重さ」が麻雀プロとしての強さに繋がることは、数々のビッグタイトルを手にして何千、何万人というファンの期待を背負って戦うRTDリーグ出場のトッププロたちが証明している。
「次こそが勝負だと思っています」
本人が「身に余る」と恐縮するほど重いタイトルを手にして「背負うモノ」がより大きくなった前回王者。真価が問われる侍が、新たな”強さ”を求めて『RTDリーグ2018』に挑む――。(敬称略)
(文=浅井宗次郎)