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【出版記念インタビュー】「運」と向き合い、自分を見つめるーー麻雀界の鬼才・土田浩翔プロ30年の生き様に見る「『運』の育て方」~前編~

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土田プロ:人間は基本的に曖昧な生き物。書き出さないと何も始まらないと思っています。トップレベルのプロ野球選手やサッカー選手でさえ、書き出すことによって自身の弱点と向き合い、克服する話は多いですよね。書くことによって、自身のウィークポイントを「さらけ出す」、それによって自分と「向き合う」ことができなければ、うまくいくところもうまくいかないような気がしているんです。普通、自分のいやな面には目を背けたくなりますが、書くことによって向き合うことができる。

――第三章「運と向き合う」で「迷ったら、苦しいほうを選択する」という項目があり、その点は非常に理解できるのですが、やはり、常に苦しい選択を継続することが難しいという意見も多いかと思われます。苦しい道を歩む上での心構えに関し、改めてお考え、踏み出したい人へのアドバイスなどをお聞かせ願えればと。

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土田プロ:まず「不可能はない」と思うことです。今自分自身に降りかかっている難問、それが、「解ける」からこそ降りかかってきていると考えるべきですね。高い壁があったとして「避ける」「楽したい」という気持ちをどれだけコントロールできるかで、道が拓いたり閉じたりするのではないでしょうか。それを自覚して避けるというのは、厳しい言い方ですが「サボっている」と言う他ないんです。どんな問題であろうとも解決できるという「気概」があれば、少なくとも楽をしている人よりは乗り越えられる確率は高いですし、運もめぐってきますよ。

 多くの人は、苦難が訪れた際にどうしても「楽」な道を選択してしまいがちである。それを受け止め、目の前にある問題にいかに突っ込んでいけるかが道を拓く鍵であると語る土田プロ。麻雀に限らず、強い「気概」をまず持つことが生きていく上での大前提であるように感じられた。

 土田プロが30年にわたり育んできた「勝負」と「運」の作法。それは、仮に麻雀ではない「勝負事」でも活きるものなのだろうか。『稼ぐ?競馬塾』(AbemaTV)のネット番組を持っているように、競馬への造詣も深い土田プロに、競馬における「運の扱い方」をお聞きした。

競馬にも通じる「運の作法」

土田プロ:競馬はより「運」が強い種目ですね。麻雀でも大切なのですが、私は競馬においても「初動」を大切にしています。最初にどのレースのどの馬を買うのか。曖昧なレースには手を出さないというのが非常に重要ですね。自分が確信をもって「コイツじゃないか!」と思った1頭をまず買います。そして、その馬が馬券に絡まなかったら、その日はもう馬券は買いません。

――ええ!? その日はもうそれで終わり、ということですか?

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