GJ > 競馬ニュース > 「エージェント制度の寵児」  > 3ページ目
NEW

「強奪屋」戸崎圭太は何故ルージュバックだけ乗り続けるのか「エージェント制度の寵児」と謳われる3年連続リーディング騎手の「責任」と「信念」

【この記事のキーワード】, ,

 だが、ルージュバックの戦績を振り返ると、陣営にそんな戸崎騎手の”信念”に対する理解が垣間見える。

 それはルージュバックのキャリア14戦の内、関西圏のレースが4度しかないという戦績にも表れている。桜花賞や秋華賞、エリザベス女王杯だけでなく、阪神牝馬SやローズS、チューリップ賞といった王道トライアルも含め、トップクラスの牝馬にとって関西遠征を強いられる場面は決して少なくない。

 しかし、ルージュバックは昨年のヴィクトリアマイル以降を取ってみても、阪神で行われる牝馬限定戦のマーメイドSに向かわず、同日に牡馬と走る東京のエプソムCを使ったり、秋も毎日王冠、天皇賞・秋、ジャパンCと一度も関西圏に遠征せず、最も手が届きそうなエリザベス女王杯にも向かわなかった。

 同時にその間、戸崎騎手はずっとルメール騎手との激しいリーディング争いを繰り広げており、最終週まで後れを取っていた事実を鑑みても、1日も手を緩めることができない状況だった。

 ちなみにエリザベス女王杯当日、戸崎騎手は東京で騎乗し、9鞍中6鞍が1番人気という豪華ラインナップで1日3勝を固め打っている。仮にルージュバックが京都のエリザベス女王杯に出走していれば、戸崎騎手はどうしただろうか。少なくともリーディング争いは苦しくなっていたかもしれない。そして、その事実は当然ルージュバック陣営も理解しているところである。

「(G1を)1つも取れていないというのが心残りですし、責任もある」

 戸崎騎手の言葉には、まるで主戦騎手の都合に合わせるようにして、強豪牡馬の集う”業火”へ飛び込んでいった相棒への責任もあるのかもしれない。エプソムCや毎日王冠の勝利により、表向きは「牡馬と走った方が走る」と理由付けられているが、果たしてどうだったのか。少なくとも天皇賞・秋とジャパンCは完全に力負けだった。

「しっかりと騎乗して、この馬とのコンビでG1を勝ちたい」

 戸崎騎手はヴィクトリアマイルを連覇中であり、今年は3連覇がかかっている。果たして戸崎騎手とルージュバックは、競馬史を彩る名コンビになれるのだろうか。ここは大きなチャンスとなる。
(監修=永谷 研(美浦担当))

「強奪屋」戸崎圭太は何故ルージュバックだけ乗り続けるのか「エージェント制度の寵児」と謳われる3年連続リーディング騎手の「責任」と「信念」のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 【天皇賞・春(G1)】ドゥレッツァも、タスティエーラも不安材料たっぷり? キャプテン渡辺「渾身の本命馬」は【徒然なる神のくず競馬トーク】
  2. 【天皇賞・春(G1)予想】「盾男」武豊騎手&サリエラから三連複1点勝負!
  3. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
  4. 【天皇賞・春】武豊に次ぐ「長丁場の鬼」が超人気薄で虎視眈々…!?「バテない馬だし京都向き」惨敗で評価急落も条件大好転
  5. 【天皇賞・春(G1)】リピーターはディープボンドではなく「長丁場で大崩れがない」アノ1頭? 単穴は「豊富なスタミナが武器」の堅実派…まさに伏兵といえるベテランも? 超強力“現場ネタ”から紐荒れで狙える伏兵が浮上!?
  6. 【天皇賞・春】堅そうだから本命は上位人気で勝負!C.ルメール不在なら「初G1勝利コンビ」に期待したくなるよね【UMAJOモモのオイシイ競馬】
  7. 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも「鞍上未定」の怪…レース当週C.ルメール復帰予定、何かしらのサプライズも?
  8. 【青葉賞(G2)予想】データも後押しシュガークンの可能性にかけて勝負!キタサンブラック弟を頭に流す
  9. 目を掛けた愛弟子の「造反」に師匠がブチ切れ!? 今村聖奈、角田大河の謹慎中に存在感発揮も…安田記念前に師弟関係で遺恨勃発か
  10. 【天皇賞・春】春G1「勝利の方程式」がまたまた出現!14番テーオーロイヤルに“やり過ぎ感”…思い出したい「待て、あわてるな、これは孔明の罠だ」の声