
JRA歴代G1最多コパノリッキーの「真実」。Dr.コパが語った武豊騎手引退式「爆弾発言」と田辺騎手「作戦会議in銀座」

春を迎えG1シーズンが開幕となる中、サラブレッド生産界も種付けシーズンを迎えている。
昨年引退したキタサンブラックを筆頭に”新米パパ”の間でも、早くもシビアな生存競争が始まっている中、昨年末の段階ですでにBOOKFULL(満口)と異例の好スタートを切った新種牡馬がいる。
昨年の東京大賞典(G1)を3馬身差で完勝し、G1歴代最多の11勝目を有終の美で飾ったコパノリッキーだ。
同じヤナガワ牧場の出身馬としてキタサンブラックが芝なら、こちらは長く日本のダート界を背負った名馬。特にマイル戦では絶対的なスピードを誇り、引退発表後のシンジケート60口はあっという間に満口。さらに種付け依頼も、年を跨がずにBOOKFULLとなった。
G1歴代最多11勝を挙げ、総賞金9億9,514万4,000円を獲得したコパノリッキー。しかし、オーナーのDr.コパこと小林祥晃さんいわく、その購入価格はわずか「800万円程度」だったという。
そこでギャンブルジャーナル編集部はコパさんにインタビューさせていただき、稀代の名馬コパノリッキーとの「思い出」を振り返ってもらった。
――今から6年前、2012年の年末にデビュー。コパノリッキーはどういった馬だったのか。
Dr.コパ:最初から良い馬だったね。あっさり兵庫チャンピオンシップ(G2)を勝ったもんだから村山明調教師とニヤニヤしながら「明、マンション買おうぜ。これは走るよ」なんて言ってたら、骨折しちゃってね……。日本ダービーに行くつもりだったんだけどなあ。
――その後、約半年で復帰できたが調子が上がらずに連敗。
Dr.コパ:4歳になって年明けの1月にリッキーを見に行ったらさ、なんか元気ないんだよ。2月のフェブラリーS(G1)まで1カ月しかないのに、全然調子が上がってなくてね……。

それで「明、ほらリッキーの歌あるじゃねえか」って俺が言うと、アイツが「ええ?そんなのありましたっけ」「あるよ、ラン♪ララランラン♪ラララン♪」「……ありますねえ」「これをリッキーに聞かせようぜ」「でも、それミッキー(マウスのテーマ)ですよ」「いいんだよ、気分転換になれば」。それが良かったのか、ちょっと調子が出てきたんだよね(笑)。
――意外な(?)リフレッシュ効果もあって上り調子でフェブラリーSを迎えたが、単勝272.1倍の最低人気だった。
Dr.コパ:リッキーの戦績を振り返るとさ、外枠でしか勝ってないんだよね。それで「リッキーって砂を被るのがイヤなのかも」って言うと、明も「そうかもしれません」って。
枠順は7枠13番だった。15番枠に(逃げ馬の)ホッコータルマエがいてね。それで田辺に「とりあえずタルマエだけ行かせて、砂を被らないように行ってくれ」って頼んだら「なら、逃げても良いですか?」って。「でもお前、こんな人気(単勝272.1倍の最低人気)だぞ」って(笑)。
――最後の直線は、逆に後続を突き放す勝利。G1史上2番目の高額配当となったが、馬券の購入は?
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