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今村聖奈、武豊、福永祐一と並列に違和感!?「超早熟」の元天才が挑む大一番

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今村聖奈騎手

 女性騎手による年間最多勝を更新し続けている今村聖奈騎手は、先週末の土曜中京で50勝目を挙げ、新人騎手として史上5人目となるデビュー年での大台に到達した。

 期待の大型新人は、CBC賞(G3)で重賞初騎乗初制覇の快挙も達成。G1騎乗条件となる通算31勝もクリアしており、初騎乗は時間の問題と見られていただけに、ホープフルS(G1)にスカパラダイスとのコンビで参戦することが発表されたのは朗報だ。

 過去、今村騎手の他にデビュー年で50勝以上した新人騎手は、1960年の加賀武見(58勝)、1987年の武豊(69勝)、1996年の福永祐一(53勝)、2008年の三浦皇成(91勝)といった顔触れである。

 早い時期から頭角を現した逸材がいた一方で、少々意外に思えたのは、川田将雅騎手のデビュー年が16勝だったことかもしれない。今年の騎手リーディングをほぼ決定的にしている名手は、若手時代に苦労と努力を繰り返してトップジョッキーへと駆け上がった。

今村聖奈、武豊、福永祐一と並列に違和感!?「超早熟」の元天才が挑む大一番の画像2
三浦皇成騎手

 これに対し、武豊騎手の新人最多勝記録を塗り替えた三浦騎手の場合は、レジェンドの69勝を大幅に上回る91勝を挙げながら、鳴り物入りのデビュー当時ほどの成績を残せていない。

 2014年の全日本2歳優駿をディアドムス、今年のJBCスプリントをダンシングプリンスといったG1は制しているが、これらは地方交流重賞。JRA・G1については、デビューから15年過ぎた今年も未勝利のままだ。当初、天才2世の登場と持て囃されたことを考えれば、あまりにも寂しい現状といえるだろう。

 かといって、G1に全く縁がなかった訳でもない。近年は存在感が薄れつつあるが、これまで度々人気薄の大穴で勝利にあと一歩というシーンもあった。以下は、三浦騎手がG1で3着以内に入ったレースの一覧だ。

■三浦皇成騎手のJRA・G1騎乗成績

2010年 安田記念 スマイルジャック  5番人気3着
2011年 安田記念 スマイルジャック  3番人気3着
2012年 阪神JF レッドセシリア   10番人気3着
2013年 エ女王杯 アロマティコ    5番人気3着
2014年 NHKマ タガノブルグ    17番人気2着
2014年 安田記念 グランプリボス   16番人気2着
2018年 フェブラ インカンテーション 6番人気3着
2018年 高松宮記 ナックビーナス   10番人気3着
2018年 天皇賞春 クリンチャー    4番人気3着

 ※エ女王杯=エリザベス女王杯、NHKマ=NHKマイルC、フェブラ=フェブラリーS、高松宮記=高松宮記念

 ただ、そんな三浦騎手にも、またとないチャンスが巡ってきた。

 というのも今年のホープフルSには、東京スポーツ杯2歳S(G2)を快勝したガストリック(牡2、美浦・上原博之厩舎)がスタンバイしているからだ。このときは、初騎乗ながら見事な手綱捌きで強敵のダノンザタイガーやハーツコンチェルトらを撃破して勝利を掴んだ。

 勝ちタイム1分45秒8は、昨年の優勝馬イクイノックスの1分46秒2を凌ぎ、パートナーはここまで2戦2勝の素質馬と申し分ない。もし3連勝でG1制覇ともなれば、来年のクラシックを主役として迎えるかもしれない。

 超早熟騎手といわれないためにも、三浦騎手にとってはラストドラフトに騎乗する有馬記念以上に力の入る大一番となるはずだ。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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