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超良血「10冠ベビー」が黒星スタート…若武者×気鋭トレーナーが手痛い敗戦

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超良血「10冠ベビー」が黒星スタート…若武者×気鋭トレーナーが手痛い敗戦の画像1
野中悠太郎騎手 撮影:Ruriko.I

 5日、小倉5Rに行われた3歳新馬戦(芝2000m)は、10番人気の伏兵ジオパーククラウンが優勝。道中は好位3番手のインコースを進むと、最後の直線はブレイクボーイとの叩き合いをクビ差で制した。

 騎乗した団野大成騎手はレース後、「ゲートを出て、位置を取りに行けるのが持ち味です」と評価。立ち回りが上手そうなタイプだけに昇級してからも楽しみだ。

 一方、1番人気スカーレットアリア(牝3歳、栗東・安田翔伍厩舎)は、ほとんど見せ場を作れず8着に敗れた。

超良血「10冠ベビー」が黒星スタート…

 16頭で争われたレース。スカーレットアリアと鞍上の野中悠太郎騎手はややゆったりとスタートを出ると、隣の馬に寄られるなどの不運も重なり、後ろからの競馬を余儀なくされることに。1~2コーナーを後方3番手で回って向正面に入る。

 前半1000mを通過したあたりから徐々にポジションを押し上げ、4コーナーでは前から8番手付近の位置。しかし、直線に入ってからは特に目立った脚も見られず、勝ち馬から1秒1遅れでフィニッシュした。

 母がG1・4勝のダイワスカーレット、父は国内外でG1・6勝をあげたロードカナロアということで「10冠ベビー」としても注目を集めたスカーレットアリアだったが、ほろ苦いデビューとなってしまったようだ。

「やはりスタートで遅れてしまったのが痛かったですね。さらに前半5ハロン通過も63秒4のスローになってしまったことで、後ろからレースを進めていたスカーレットアリアにとっては相当厳しい展開になりました。

父ロードカナロア×母ダイワスカーレットの超良血ということで期待していたファンも多かったと思われますが、今日のところは残念な結果となってしまいましたね」(競馬誌ライター)

 また、この敗戦は手綱を取っていた野中騎手と、管理する安田翔師にとっても悔しいものとなった。

 今年でキャリア9年目を迎えた美浦所属の26歳・野中騎手は、冬の小倉開催に合わせて1月11日から栗東に滞在して武者修行を始めているが、これは安田翔師が声をかけたことをきっかけに実現したものだ。

 YouTube『東スポレースチャンネル』によると、開業6年目の安田翔トレーナーは野中騎手のことを以前から「面白い乗り方をするジョッキー」として注目していたとのこと。野中騎手も今回の栗東滞在の件に関しては「いいチャンスをいただきました」と話している。

 だが、先月14日からスタートした小倉開催で、両者はこのレースの前までに計6回タッグを組んだものの勝ち星なし。そのうち2鞍では1番人気に推されていたが、期待に応えることができず共に掲示板を外す6着以下に敗れている。

 そのような負けが続いていただけに、1番人気に支持された今回のスカーレットアリアでは「三度目の正直」を決めたいところだったが、結果は先述の通り……。

 コンビでの初白星は、またもおあずけとなった。

 ただ、今回の敗因はスタートのロスとある程度はっきりとしている。野中騎手は福岡県北九州市の出身であり、実家も競馬場の近くにあるという。冬の小倉最終日の26日まで栗東滞在を予定しており、残りはまだ3週間ある。

 次週以降の野中騎手×安田翔厩舎コンビの巻き返しに期待したいところだ。

冨樫某

冨樫某

キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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