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【アンタレスS(G3)展望】圧巻の4連勝で合計「15馬身差」東海Sを制した遅咲きの大器が再始動

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 16日、皐月賞(G1)の直前に阪神競馬場で行われるのはダートの中距離重賞、アンタレスS(G3)だ。昨年は百戦錬磨のオメガパフュームが地力の違いを見せ勝利を収めたが、今年は6歳にしてキャリア7戦という未完の大器が注目を集める。

 その馬の名前はプロミストウォリア(牡6歳、栗東・野中賢二厩舎)。競走馬として、これまで苦難の嵐に見舞われ続けてきた。

 最初に襲われた苦難はデビュー前。脚元に不安が見つかり、手術を受けたため、初戦を迎えたのは3歳春だった。その初戦は既走馬相手に勝利を飾ったが、レース後に右前脚の骨折が判明。1戦しただけで、いきなり長期休養を強いられた。

 3歳12月に復帰して2着に好走したが、同じ箇所を再び骨折。さらに4歳8月の3戦目で4着に敗れると、今度は左前脚を骨折し、3度目の長期休養に入った。

 まさに走るたびに骨折に見舞われていたプロミストウォリア。特に3戦目の後は1年以上に及ぶ休養を要した。しかし、5歳となった昨年10月に復帰すると、今村聖奈騎手を背に1勝クラスを難なく突破。中1週で臨んだ2勝クラス、さらに年末の摩耶S(3勝クラス)、そして年明けの東海S(G2)も勝って一気に重賞馬へと上り詰めた。

 デビューからの1年半で3戦しかこなせなかった馬が、3度目の骨折後は僅か3か月の間に4連勝。しかも、その4戦で2着馬につけた合計着差は15馬身という圧巻の走りで一躍ダート界の新星として注目を浴びている。

 ハナを切ってマイペースで逃げるのが、この馬の勝ちパターン。3走前には好位から抜け出す競馬で勝利を収めているが、道中は終始逃げ馬を射程に入れて外々を回っており、馬群で揉まれるようなことはなかった。

 つまり、先手を奪えずキックバックをもろに受けるようなレースは未経験。重賞ウイナーとして臨む今回は、他馬からのマークも厳しくなることが予想される。

 今回は鮫島克駿騎手との初コンビで5連勝を目指すが、易々とハナを奪うことはできないはず。まさに真価が問われる一戦となりそうだ。

 プロミストウォリアと同世代のサンライズホープ(牡6歳、栗東・羽月友彦厩舎)がライバル筆頭格。3歳時にはユニコーンS(G3)に出走するなど、早くからダート路線で注目される存在だった。

 4歳秋には3度目の重賞挑戦でシリウスS(G3)を制覇。しかし、その後は長らくスランプに陥っていた。

 転機が訪れたのは昨年のみやこS(G3)。それまで先行して粘り込む競馬を貫いていたが、このレースではスタートで立ち遅れてしまい、後方からの競馬を強いられた。ところが直線で豪脚を繰り出すと、抜け出しを図ったハギノアレグリアスを一蹴。後ろから迫ったオメガパフュームやハピなどにも抜かさせず、重賞2勝目を飾った。

 その後は控える競馬に転じ、チャンピオンズC(G1)6着、東京大賞典(G1)4着と、G1でまずまずの結果を残している。ただ東京大賞典は向正面で捲って先頭に並びかけるやや強引な競馬だった。

 前走のマーチS(G3)では再び後方待機策で末脚に懸けたが、59kgの斤量もあってか末脚は不発。勝ったハヤブサナンデクンから2秒3差の14着に大敗している。

 今回は5戦3勝と相性のいい阪神コースが舞台。よどみなく流れるペースなら、直線一気の差し切り勝ちを収めても不思議はない。

 昨年のレパードS(G3)を制したカフジオクタゴン(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)は伸び盛りの4歳馬。昨秋以降も白山大賞典(G3)と佐賀記念(G3)で3着、前走のマーチSでも5着に食い込むなど強豪馬相手に差のない競馬を続けている。

 この馬はサンライズホープ以上に阪神コースが得意で、これまで4戦して2勝、2着2回とパーフェクト連対を継続中。古馬になってから鋭い成長曲線を描く馬も多いモーリスの産駒なら、ここで重賞2勝目を飾ってもおかしくはない。

 2勝クラスと3勝クラスを連勝し、オープン入りを果たしたのはキングズソード(牡4歳、栗東・寺島良厩舎)だ。全兄はダートの重賞路線で息の長い活躍を見せたキングズガードで、この馬も本格化はもう少し先だろう。それでも近2走は兄を彷彿とさせる末脚を披露しており、初重賞でいきなりの好走があるかもしれない。

 昨年の佐賀記念と白山大賞典を制覇したケイアイパープル(牡7歳、栗東・村山明厩舎)は、交流重賞の中距離路線で常に上位争いを演じている。アンタレスSは3年連続の出走で、2年前の14着から昨年は5着に着順を上げた。今年はさらに上の着順を狙う。

 これ以外には20年の日本テレビ盃(G2)覇者で、これが1年4か月ぶりの実戦となるロードブレス(牡7歳、栗東・奥村豊厩舎)、昨年のプロキオンS(G3)を制したゲンパチルシファー(牡7歳、栗東・佐々木晶三厩舎)、昨年のエルムS(G3)覇者フルデプスリーダー(牡6歳、美浦・斎藤誠厩舎)なども侮れない。

 プロミストウォリアが連勝を5に伸ばすのか、それともサンライズホープが重賞3勝目を飾るのか、はたまたカフジオクタゴンやキングズソードといった4歳馬が急成長を遂げるのか。アンタレスSは16日、15時30分に発走を予定している。

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