
【日本ダービー】名手C.ルメールが挑む“呪い”の打破、藤沢和雄師の悲願を背負ったコンビが昨年のリベンジに燃える
今年もついにこの季節がやってきた。2020年に生まれた現3歳世代の頂上決戦、日本ダービー(G1)が28日に東京競馬場で行われる。
第90回という節目の大一番に、今年もフルゲートの18頭がエントリー。25日には枠順も確定し、各メディアやSNS上などを見ても徐々にその熱が高まってきている。
今年の注目ポイントと言えば、デビューから3戦負けなしで皐月賞(G1)を制したソールオリエンスの二冠への挑戦だ。引き当てた3枠5番の枠順は、2020年に無敗で三冠を達成したコントレイルと同じ。そんな吉兆も味方に、まずは無敗の二冠馬となることができるだろうか。
一方で、その他の17頭は二冠の阻止に全力を尽くす。三冠初戦の皐月賞は確かに度肝を抜くパフォーマンスだったが、今回のダービーには勝負付の済んでいない“未対決”の有望株もエントリーしている。なかでも打倒・ソールオリエンスの筆頭候補として注目を浴びているのが、スキルヴィング(牡3歳、美浦・木村哲也厩舎)だ。
ここまでキャリア4戦3勝、前走はダービーと同じ東京競馬場の芝2400mを舞台に行われた青葉賞(G2)を快勝して大一番への出走権を得た。
そこから1カ月と空けずに迎える2400mのG1レースとあって、一度は牧場での放牧も挟みつつ、陣営も慎重に状態を見極めながらの歩みにはなったが、木村師は「変わらずに元気が良い。頼もしく見ています」と状態面に太鼓判を押す。
名手C.ルメール騎手が挑む“呪い”の打破

木村厩舎とC.ルメール騎手のタッグと言えば、昨年のダービーで2着に入り、そこから天皇賞・秋(G1)と有馬記念(G1)を連勝して年度代表馬に輝いたイクイノックスの名前がすぐに思い出されるところだろう。
木村師は中間の会見でも「去年の日本ダービーは生涯背負っていくものだと思っている」と語り、「日本ダービーという名前が未来に向かってまた自分を奮い立たせてくれるものではありました」とコメント。管理馬を年度代表馬へと導き、海外でのG1制覇を成し遂げても、“ダービー2着”の悔しさは忘れられないという。
それだけに、今年のリベンジにかける想いは間違いなく強い。しかもあのイクイノックスと同じルメール騎手とのタッグで、送り出す愛馬も昨年と同じキタサンブラック産駒の有望株とくれば、まさに願ってもないチャンスと言える。
多くの名馬の背を知るルメール騎手も、スキルヴィングについては「G1ホースだと思う」と将来的な期待を口にしており、G1初挑戦でいきなりのダービー制覇というのも夢ではない好素材だろう。しかし、そんなスキルヴィングと陣営に立ちはだかるのが、「青葉賞の呪い」だ。
1995年からダービートライアルに指定され、2001年からG2に格上げされた同レース。上でも触れたように日本ダービーと同じ舞台で行われる“前哨戦”でありながら、実は未だに青葉賞の出走馬からダービー馬は誕生していない。
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